阪神・大山3年連続20号!生え抜き右打者30年ぶり快挙 球団通算5500勝導いた

 4回、3年連続20号となる逆転2ランを放つ大山(撮影・北村雅宏)
 HEROメダルをかけられ笑顔の大山
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 「阪神6-3DeNA」(22日、甲子園球場)

 ド派手に史上3球団目の通算5500勝をマークした。阪神・大山悠輔内野手(27)が四回、左翼に逆転の20号2ラン。球団生え抜き右打者での3年連続20本塁打は1990~92年の八木裕以来、30年ぶりの快挙。主砲の一撃が佐藤輝の一発、新助っ人A・ロッドの虎デビュー適時打を導き、球宴前の借金完済に前進だ。

 やっぱり頼もしい男だ。甲子園の夜空にきれいな放物線を描いた。1点先制された直後の四回2死一塁で迎えた大山の第2打席。3ボールからの4球目、坂本が投じたチェンジアップを見逃さなかった。力強く振り抜いた打球は高々と舞い上がり、3万7000人超の大歓声とともに左翼席に吸い込まれた。

 「手応えはあったので、入るだろうなと思って走っていました」という完璧な一撃で試合をひっくり返した。「打者有利のカウントでしたし、しっかり狙い球を絞って打ちにいきました。いつもヤギさん(青柳)には助けてもらっているので、援護することができて良かった」と安どの笑みを浮かべた。

 新型コロナウイルスの濃厚接触者となり、13日に戦線離脱を余儀なくされた。思うようなトレーニングはできなかったが「誰が悪いわけでもない」と気持ちを切り替え、自分を見つめ直す時間に充てた。

 1軍の試合は配球を考えながらテレビ観戦し、少しでも実戦感覚を鈍らせないように努めた。その結果、19日の復帰初戦に左前打、翌20日に中前適時打、そして3戦目のこの日、3日・中日戦(バンテリン)以来となる本塁打でファンの期待にきっちり応えた。

 しかも、価値ある逆転2ランで巨人、ソフトバンクに続く球団通算5500勝へと導いた。「先輩方が積み重ねてきた数字だと思うので、またここから僕たちも一つ一つ積み上げていけるようにやっていきたい」と伝統の重みをかみ締めた。

 大山にとっても3年連続20本塁打に到達する節目の一発だ。球団では2004~09年に6年連続の金本知憲以来、生え抜きの右打者では1990~92年の八木裕以来だ。生え抜き選手では21世紀初の快挙にも「まだまだだと思って、もっともっと打てるように頑張ります」とこちらもさらなる上積みを誓った。

 球宴のホームランダービー初出場も決まったが、その前にチームの借金完済だ。「あと前半戦2試合なので、一試合一試合、全員で戦っていきます。しっかり勝ちにつながる仕事ができるようにまた明日から頑張りたい」。完全復活を証明した大山のバットが、借金最大16からの勝率5割ターンを実現させる。

 ◆球団通算5500勝 阪神がDeNA14回戦に6-3で勝ち、球団通算5500勝(5159敗337分け)を達成した。プロ野球で巨人、ソフトバンクに次ぎ3球団目。初勝利はプロ野球開始初年度の36年4月29日・金鯱戦(甲子園=3-0)。

 ◆大山3年連続20本塁打 球団では2004~09年に6年連続の金本以来。同右打者なら02~04年のアリアス以来。同生え抜き右打者なら90~92年の八木裕以来。

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