矢野阪神 完封負け昨季超え12度目 八回代走策は?矢野監督「結果的に行ききらんかった」

 8回、近本の安打で本塁突入もアウトとなる長坂(撮影・田中太一)
 9回、最後の打者・佐藤輝は空振り三振に倒れバットを放り投げる(撮影・田中太一)
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 「阪神0-1楽天」(26日、甲子園球場)

 阪神は5安打に終わり、両リーグワーストを更新する今季12度目の零封負けを喫した。八回2死二塁は近本の左前打で二走・長坂が本塁憤死。すると、九回に守護神・岩崎が決勝点を奪われる悪循環。ヤクルトが敗れて自力V消滅は回避したが、波に乗れないまま、27日はロッテ・佐々木朗との対戦を迎える。

 1点を追う九回裏。空振り三振で最後の打者となった佐藤輝は、悔しさのあまり思わずバットを放り投げた。12球団ワーストを、またまた更新する12度目の完封負け。50試合目にして、早くも昨季の回数を超えた。

 楽天先発の岸に7回散発3安打、無得点の好投を許し、右腕に対して26イニング連続無得点となった。「コントロールもいいし、緩急もあって、球種もそれなりにたくさんあるんで。簡単ではないけど、うーん…何とかしたかったよね」。矢野監督は悔しそうだ。

 勝負を分けたのは好投を続けた両軍先発降板後、得点機の攻防だった。阪神は八回2死二塁で近本が左前打を放つ。藤本三塁ベースコーチは二走・長坂を本塁に突入させるも、前進守備だった西川の好返球の前に憤死。リクエストの結果も覆らず、スタンドはため息に包まれた。

 二走・長坂に代走の選択肢はなかったのかを問われた指揮官は「結果的に俺が行ききらんかったっていうのは受け止めているけど。延長12回制という難しさもあるし、拳弥も(足が)遅いわけじゃないんで」。難しい選択だったことを認め、顔をしかめた。

 一方、九回の楽天は同じ2死二塁で炭谷の中前打で、二走・渡辺佳を三塁でストップさせた。そして代打・銀次の左翼前にポトリと落ちる適時打で決勝点をもぎ取った。結果論とはいえ、このあたりのちぐはぐさが阪神の低迷を象徴している。

 17日のヤクルト戦に続き、今季2度目の負け投手となった岩崎に「当たり前やけど一番厳しいところで優(岩崎)は行っているので。経験はしっかりあるし、肝っ玉が座った選手。任せていこうかなと思っている」。引き続きストッパーを任せる方針を明かした。

 この日、首位・ヤクルトが敗れたため、自力V消滅は免れた。だが、きょう27日はロッテ・佐々木朗が相手だ。「(今季)最初に負けを付けられるように、全員で向かっていきます」と矢野監督は威勢がいい。果たして今の打線で、令和の怪物をいかに攻略するのか。自力V消滅危機が続く中、猛虎の意地を見せてほしい。

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