阪神・井上 理想の打撃追求中 高卒3年目で全戦4番も打率・195 主砲候補の1軍への思いは?
阪神のファームを特集する新企画「熱鳴-鳴尾浜情報-」(月1回掲載予定)がスタート。第1回は高卒3年目を迎えた井上広大外野手(20)の“現在地”をお届けする。ウエスタンでは打率1割台ながら、21日・広島戦(鳴尾浜)ではバックスクリーンへ2号ソロを放つなど調子を上げてきた。広島・羽月から掛けられた言葉とは?1軍への思いは-。将来の主砲候補に迫った。
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右の和製大砲候補としての自覚を胸に、井上は苦しみながらも課題と向き合い続けている。今季のウエスタンは全20試合に4番で出場しているが、77打数15安打で打率・195。本塁打も2本と持ち味の長打力も発揮することができずにいる。
ただ、結果が出なくても試行錯誤を重ねて理想の打撃を追求中。「1個ずつ課題をつぶしていければ、必然的に結果も上がってくる」と目先の結果にこだわらず、今やるべきことに集中している。
年始には志願して巨人・岡本和と合同自主トレ。力任せではないスイングを学び、今春キャンプの打撃練習では「(バットの)ヘッドを使う意識」で振り込んだ。しかし、ウエスタン開幕後はなかなか打球が上がらず。3日・オリックス戦(鳴尾浜)で1号を放つまで長打は出なかった。
打率も上がらず、長打も打てない。結果を求める中でスイングも小さくなっていった。しかし、8日・広島戦(マツダ)の際に広島・羽月から「怖さがないよ」と指摘されたことで目指すべきスタンスを再確認した。
「初めから当てにいっちゃうと怖さがない。追い込まれるまでは長打を狙っていきたい」。バッテリーに一発を警戒される資質を持っているからこそ、生きるフルスイング。「しっかり(本塁打を)狙いにいった中で、変化球も止まれるようになれば有利になってくる」と改めて長所の生かし方を考えた。
1軍はリーグワーストの73得点と攻撃力に課題がある。井上が結果を残せば昇格のチャンスも出てくるが、「監督から『こんなのじゃ(1軍に)推薦できないわ』と言われるので。悔しい気持ちがある」と奮起を期す若き大砲。持ち味のパンチ力に磨きをかけ、チャンスを待つ。
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