阪神・大山お目覚め今季初4番弾!前夜の小野寺から刺激 先制V撃で打線けん引6点快勝

 1回、先制2ランを放ち生還する大山(手前)と二走・佐藤輝(撮影・飯室逸平)
 1回、左中間に先制2ランを放つ大山(撮影・佐々木彰尚)
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 「ヤクルト0-6阪神」(22日、神宮球場)

 4番の一撃が決勝弾だ。阪神・大山のバットが負の連鎖を断ち切った。初回2死から佐藤輝が一塁線を破る二塁打で好機を演出すると、虎党の拍手に背中を押されて打席へ。高梨にカウント1-2と追い込まれたが、勝負球のフォークが高めにきた。

 待ってましたとばかりに振り抜くと、打球はきれいな放物線を描いて左中間席へ。12打席ぶりの安打が価値ある先制の3号2ラン。「とにかく先制点を取りたいと思っていたので、ホームランになって良かったです」。仲間が待つ三塁ベンチに戻り、少しだけ白い歯を見せた。

 「しっかり打つだけです。それしかない。チームとして、打線としてやっているので。出てかえして、粘って。そういった攻撃が線になってくると思うので、こういうふうな打線で戦っていきたい」

 8試合連続で4番に座る背番号3。12試合ぶりのアーチは今年の“4番1号”で、自らの悪循環も断ち切った。三回には直球を中前へ。九回は二塁を狙って惜しくも憤死したが、火の出るような強烈な打球を左翼へ運んだ。開幕24試合目にして今季初の3安打猛打賞。ようやく目覚めた。

 六回降雨コールドでビジター12連敗が決まった前夜のDeNA戦(横浜)。屈辱にまみれた中、今年1月に自主トレを共にした小野寺が代打逆転満塁弾を放ち、大山の全身に何か熱いものが流れた。

 「刺激というか、うれしいです。チームとして盛り上がるところ。チームとして戦っていければと思います」

 後輩の執念に心を揺さぶられ、改めて一丸で戦う重要性を痛感した夜。この日は主砲が一発を放ち、打線も終盤につながった。「この勢いを明日もつなげていかないといけない。全員で戦っていけたらと思います」。表情を緩めることなく次戦を見据えた。

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