阪神・西勇 悪夢の3連敗止める「悲観することない」“快幕”任せろ 神撃の力投再現

 この男から虎の逆襲が始まる。阪神の先発陣が28日、甲子園室内で投手指名練習を行った。29日・広島戦(マツダ)初戦のマウンドを任されるのは西勇輝投手(31)。チームは悪夢の開幕3連敗を喫したが、「そんな悲観することはない」とベテランらしく慌てる様子はない。西勇、伊藤将、秋山の頼れる“鯉キラー三銃士”で、すぐさま借金を返済してみせる。

 こんな状況だからこそ、ベテランのひと言が頼もしい。「そんな悲観することはないかなと思いますね。始まったばかりなんで」。29日・広島戦へ向けて汗を流した西勇は、しっかりと前を見据えながら言い切った。

 7点リードを大逆転された開幕戦に続き、2、3戦目は完封負け。矢野阪神のラストシーズンは、悪夢3連敗での船出となった。チーム内外が浮足立ちかねない中で、右腕は平常心を保って試合に臨む重要性を説く。

 「連敗して苦しいから、何とか変えないといけないという感情を持ってマウンドに上がれば、自分が自分じゃなくなるし、1年間投げていく上でしんどい」。シーズンは長い。だからこそ変に気負ってはいけない。酸いも甘いも経験してきたプロ14年目。「自分の中で多少の一喜一憂はあるけど、そこを抑えながらマウンドに上がることが1年間投げられる秘訣(ひけつ)」とうなずいた。

 2年前と同じく、チームも自身もマツダスタジアムでの広島戦を浮上のきっかけにしたい。コロナ禍で6月に開幕した2020年。巨人との開幕カードで3連敗を喫した阪神は、4カード終了時点で2勝10敗とスタートダッシュに失敗した。

 迎えた7月5日の広島戦。西勇の8回3失点の力投でチーム初の連勝&カード勝ち越しを決め、勢いを取り戻すと、2週間後の同19日には借金を返済した。昨年9月、西勇が苦しみながら8度目の挑戦で通算100勝を達成したのもマツダスタジアムだった。

 本調子を欠いた昨季こそ2勝4敗だったものの、西勇は阪神移籍後の19、20年で計8勝1敗と、もともと広島は得意。2戦目に先発する伊藤将はルーキーイヤーの昨季3勝0敗、3戦目の秋山はここ2年で9勝3敗と“鯉キラー”が続く。

 昨季、日本一に輝いたヤクルトも阪神との開幕戦で3連敗しながら、次カードのDeNA戦で2勝1分けとし、4月終了時点では貯金4まで立て直していた。「140試合ありますし、まだまだ取り返せる。そんなに慌てることじゃない」。西勇の快投から“逆襲ロード”が始まる。

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