阪神・ドラ1森木 初実戦1回0封!圧巻の直球オール150キロ超えも自己採点「85」

 1回無失点の実戦デビューを飾った森木(撮影・石井剣太郎)
 無失点で引き揚げナインとタッチをかわす森木
 1回を1安打無失点だった森木(撮影・石井剣太郎)
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 「教育リーグ、阪神4-1中日」(11日、鳴尾浜球場)

 阪神ドラフト1位の森木大智投手(18)=高知=が11日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で行われた教育リーグ・中日戦で“プロ初登板”を果たした。11球で1回1安打無失点、1奪三振。最速は152キロを計測し、投じた直球8球全てが150キロ超えと、圧巻の投球を披露した。

 待ちに待った時が来る-。そう思うと、前日の練習後からはワクワクと緊張が同居した。「打たれちゃうんじゃないか」。不安もよぎったが、目が覚めると吹っ切れていた。「それも自分らしいなと思った。真っすぐで押していこうと」。言葉通り、森木大智にしかできない投球で念願のデビューを飾った。

 「ストライクゾーンにしっかり自分のボールを投げ込むということだけを考えて。状態が良い悪いは関係なく、全力でやろうと思っていました」

 2-0の八回に満を持して登場。いきなり強烈なインパクトを残した。先頭・石橋への初球は、この日の最速152キロ。1球で三ゴロに打ち取った。続く石垣は151キロ直球で中飛に。石岡には151キロ直球を中前へ運ばれたが、最後は同じドラフト1位のブライトを151キロ直球で空振り三振。変化球はカーブ2球、スライダー1球投じたのみで、直球は全て150キロを超えた。

 デビュー戦には十分すぎる結果だが、本人の自己採点は「85点」。「あんまり自分的に納得いくのがなくて。真っすぐが、まだまだ高めに浮いてバラバラしていた」と課題を口にする。フォームにもばらつきを感じたといい、「軸足に乗る時間が最近短くなってきて。ブルペンとマウンドの違いがあるので、順応していくのが今日は遅くて」と、軸足にしっかりと体重を乗せることやマウンドでの微調整を修正点に挙げた。

 ただ、大器の片りんを見せつけたことは間違いない。平田2軍監督は「プロ相手に初登板というところで、もうちょっと緊張があると思ったけど、いつも通りや」と堂々のマウンドさばきに目を細める。安藤2軍投手コーチも「ボール自体は1軍でも通用する」と評価。右腕が納得いっていないことを聞くと、「いやあのね…あいつが求めるものがすごい高いところだから、常に反省材料を探して、たぶん完璧って日、ないんじゃないかな」と思わず苦笑いするほどだ。

 日程は未定だが、次回は2イニングを予定しており、「対バッターの感覚を取り戻していくのがテーマです」と右腕。底知れぬ力を秘めた金の卵が、力強い第一歩を踏み出した。

 ◇森木 大智(もりき・だいち)2003年4月17日生まれ、18歳。高知県出身。184センチ、90キロ。右投げ右打ち。投手。背番号20。21年度ドラフト1位。小学1年からソフトボール、3年時に軟式野球を始める。高知高3年春に自己最速の154キロを記録。

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