【岡田彰布氏の眼】藤浪は「押しの一手」ではなくカーブで“球速の幅”を 楽天・岸がお手本

 「オープン戦、阪神2-8楽天」(5日、甲子園球場)

 開幕ローテ入りを狙う阪神・藤浪は課題が残る登板となった。投球内容ではなく、結果を残さないといけない立場だけにもったいない投球だった。

 楽天は先発に左打者9人を並べてきた。藤浪にとっては右打者に対しての抜け球を気にせず、逆に腕を振れる状況だ。今日はそんなにボール球が続く投球でもなかったし、以前と比較したらまとまっていた。

 しかし、結果として打たれた。その理由には、緩急をつけられなかったことにあると感じる。

 キャンプ中の投球を見ていると、カーブは効果的になると思っていたが、この日は1球しか投げなかった。

 こうなると、打者からすれば藤浪は直球だけではなく、カットボールやスプリットも球速が出るため、「直球狙い」で対応できるようになる。

 パ・リーグの打者は直球に強いとはいえ、しっかりした制球力がなく、ストライクゾーンに投げ込むだけの投球だと、結果的に今日のような投球になってしまう。特に3失点した初回は、ワンパターンの「力投」となっていた。

 対照的に楽天の先発、岸はお手本のような投球だった。カーブやチェンジアップで緩急を付け、打者に直球を速く感じさせることができていた。

 藤浪も「押しの一手」だけではなく、考え方やスタイルを変えていってもいいのではないか。捕手のリードもあるが、カーブを投げることで球速に幅が出て他の球も生きるし、打者にとってはやっかいな球になる。

 藤浪が土曜日のオープン戦で登板していくとしたら、開幕まであと2回。今回の登板での課題を、次回の登板に生かしてもらいたい。

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