掛布雅之氏 阪神日本一メンバーと被災地激励へ 阪神淡路大震災から27年「心が笑わないと」

 思いを語る掛布氏
 震災ボランティアに参加した掛布氏=95年3月8日、西宮市立大社小学校
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 阪神OBの掛布雅之氏(66)が、来年1月17日に神戸市長田区で開催される阪神・淡路大震災の復興イベント「震災から27年『~繋げよう未来へ~第18回神戸震災復興フリーイベント ONE HEART』」に初出演することが28日、分かった。「心の笑顔」をテーマとし、1985年日本一メンバーの池田親興氏(62)、中西清起氏(59)、仲田幸司氏(57)らと被災地を激励する。

 阪神・淡路大震災から来年1月17日で27年がたつ。長い月日をかけて復興への歩みを進めてきたが、まだ癒えぬ傷を抱えながら生きている人は多い。来年で18回目を迎える震災復興イベントへの初出演が決まった掛布氏は、自身の言葉に耳を傾ける被災者たちの表情を脳裏に思い描いた。

 「心の笑顔だよね。そこが根っこの部分で一番大切なことだと思う。作って、泣いたり笑ったりすることはできるから。本当の笑顔は心が笑わないとね」

 地震が発生した1995年1月17日午前5時46分。大阪府内のマンションで就寝中だったという同氏は「大きなトラックが突っ込んできたんじゃないかというぐらいの音を感じた。ドーンみたいな。冷静に今、起きている状況を把握できなかった」と振り返る。

 震災後、兵庫県内で2度の炊き出しを実施。生地を仕込み、自らコテを握って約1000人分のお好み焼きを作った。「誰かに『子供たちの笑顔がなくなった』と言われて」。水道や電気が止まり、川で洗濯する女性も目にした。あの時の光景は今も忘れられない。

 「町並みは月日がたてばもとより良くなる場合もある。でも、心の中に残っているものは消えない」。イベントには池田氏、中西氏、仲田氏ら日本一を成し遂げた85年のVメンバーが集結する。ミスタータイガースは、かつての盟友たちと共に被災者に寄り添い、神戸市長田区の大正筋商店街から、心の復興を後押しする。

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