「セＣＳファーストＳ・第１戦、阪神０－４巨人」（６日、甲子園球場）

　先手必勝を誓い臨んだ初戦を落とした。それでも下を向いている暇はない。真っすぐ前を向き、グラウンドを引き揚げた阪神・近本。仕切り直して逆転でのＣＳファーストＳ突破を狙う。

　「僕らは明日勝つしかないので、チーム全員でやり返せるように頑張ります」

　完封負けも、反撃のチャンスはあった。３点を追う六回２死二、三塁の好機で迎えた第３打席。一打出れば流れを引き寄せられる場面だったが、菅野の内角へのスライダーに詰まらされて遊飛に。試合前まで右腕とは通算打率・４００と相性抜群だったが、この日は３打数無安打に抑え込まれた。

　先頭で打席に立った九回には、ビエイラから四球を選んで出塁。しかし、後続が続かず得点を奪うことはできなかった。流れを欠いた猛虎打線。負けられない第２戦こそ、選手会長がバットと足で攻撃の起点となる。