【岡田彰布氏の眼】優勝への打開策は「確実に1点が流れは良くなるんよ」

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(63)が、自身の見識を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」-。阪神は5日から優勝への命運を握る関東遠征に臨む。前カードの中日3連戦では本塁打でしか得点が奪えていない中、シンプルに「1点を確実に取る野球」が打開策になると提言した。

  ◇  ◇

 ここからのビジター9試合が、優勝に向けてのカギを握るな。いずれの試合も先攻になるわけやから、とにかく先取点がテーマになるやろな。先に点を取っていくことで優位にゲームを進めることができるわけやから。

 ベンチの考え方としては、「取れる点を確実に取っていく」というシンプルな考えの方がええと思うよ。確かに打線は当たってないんやけど、もうここまで来れば選手の力量に託した方がいい。打ってない時こそビッグイニングを作りたい、ホームランが欲しいとなるんやけど、確実に1点を奪いに行った方が結果的に流れは良くなるんよ。

 だから首脳陣は確実に得点圏へ走者を送ることがテーマになるやろな。ベンチができることはそこまでやし、タイムリーを打つ打たないは、もう選手の力量。短期決戦や終盤戦という区切りの中でラッキーボーイという言葉が使われるんやけど、そこで走者をかえしたバッターがヒーローでええんよ。

 残り17試合となって、もう誰に回そうとか、4番が打たなアカンという発想は無くていい。とにかくチームとしてまず得点できる形を作ることが最大のテーマやと思うし、1点でも多く確実に奪って、流れを良くした上で、得点を積み重ねていく。ホームランはラッキーパンチくらいやと思っておけばいい。2位の阪神からすれば、もう勝っていくしかないんやからな。

 優勝ラインを見ても、ヤクルトが勝率5割で残り20試合を戦い抜いた場合、阪神は残り17試合を11勝6敗で行かないと上回ることはできない。順位表では1ゲーム差になってるんやけど、引き分け数の違いで実質2・5ゲーム差が開いていると考えた方がいい。

 となると、引き分けでは絶対にダメやと言うこと。引き分けでOKという考え方は、上に立っているチームにしか当てはまらない。だから阪神は残り試合、とにかく勝っていくしかない。

 もちろん投手陣の踏ん張りも必要不可欠。DeNA、ヤクルトともに打線の状態が良いように映る。ビッグイニングを作られないように、何とか接戦に持ち込みながら勝機を運んできて欲しい。

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