阪神・小野寺、プロ1号 昇格即スタメンで出た!敗戦にキラリ!育成の星

 4回、歓喜の表情でナインの祝福を受ける小野寺
 4回、プロ初本塁打を放つ小野寺(撮影・立川洋一郎)
4回、プロ初アーチとなる同点弾を放ち、ナインからメダルをかけてもらう小野寺(撮影・飯室逸平)
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 「阪神4-5広島」(30日、甲子園球場)

 振り抜いた瞬間、打球の行方にも目をくれず阪神・小野寺は全速力で駆け出した。白球がスタンドに吸い込まれると虎党が大歓喜。そこでスタンドインだと理解した。甲子園で放ったプロ初アーチ。「今まで経験したことのない歓声を受けることができて本当にうれしい」と格別の瞬間を振り返った。

 迷いのない、思い切ったスイングだった。1点を追う四回先頭。カウント3-1から玉村の甘く入った140キロシュートを完璧に仕留めた。快音とともに打球は夜空へと舞い上がり、中堅左に着弾。「シャー!」とほえながらダイヤモンドを一周し、ベンチでは初めての虎メダルを熊谷からかけられた。

 今季ウエスタンでは打率・315、最高出塁率・391の2冠を達成したが、1軍と2軍を行き来する日々が続いた。この日今季5度目の昇格を果たすと、矢野監督は即先発で使ってくれた。その期待にも応えた一発。「今年、一番抹消を経験している。今回こそと思って挑めたんで一本出て良かったです」と安ど感をにじませる。

 矢野監督も「素晴らしいホームランだった」と絶賛。そして「育成から2軍でしっかり結果を残してきている選手なので、もっと高みを目指してやってもらえたら」と期待を寄せた。

 鳴尾浜では平田2軍監督に常々「1軍で打ってこそ、やっと(指導してくれた2軍首脳陣に)ありがとうやからな」と言われてきた。1軍で打たないと意味がないと自らに言い聞かせ、ようやく上の舞台で恩返しの一歩を刻むことができた。

 球団の育成入団選手では史上初のアーチ。記念球は母校・大商大の富山監督に渡す予定だ。「このままレギュラーを奪って、1位になることだけを考えてやっていきたい」。小野寺が最終盤を迎える優勝戦線で起爆剤となる可能性は十分にある。持ち味の打撃で、逆転優勝へ導くラッキーボーイになる。

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