阪神・中野 セ単独トップ20盗塁!虎新人5人目 近本に負けじと2盗塁
「阪神2-10DeNA」(25日、京セラドーム大阪)
徹底した足攻めで、中野がバッテリーに揺さぶりをかけ続けた。今季3度目の1試合2盗塁に19度目の複数安打と孤軍奮闘。リーグ単独トップに躍り出る20盗塁目を記録し、大敗の中で光を見せた。
「チームが負けてしまったことは非常に悔しいが、盗塁をするにもまずは塁に出ないといけないし、後ろにつなぐことが自分の役割なので。一日、一日自分のやるべきことを積み重ねることができていると思います」
5点を追う三回無死一、三塁で打席へ。3球目に一走・近本が中野と並ぶ19盗塁目を決め、チャンスを拡大してくれた。この絶好機を逃すわけにはいかない。カウント2-2から大貫が投じた外角高め直球を強振。痛烈な打球が三塁線を破り、1点を奪い取った。
初回にもチーム初安打&19盗塁目をマークしていたが、適時打を放った直後も中野は足技で魅せる。なおも無死一、三塁。サンズの打席の3球目、近本に並ばれた直後に二盗を成功させ、20盗塁目をマーク。さらに捕手・伊藤光の二塁悪送球も誘い、三走・近本の本塁生還に導いた好走塁でもあった。
球団新人のシーズン20盗塁は19年・近本以来、猛虎史上5人目だ。近本が目の前で走ったら、すかさず中野も負けじと二盗を敢行する。18盗塁で3位につけるヤクルト・塩見も交えた3選手の盗塁王争い。今後もし烈なデッドヒートが繰り広げられそうだ。
21回の盗塁を企図し、20回が成功。盗塁成功率・952と圧倒的な数字を残している中野にとって、目下の目標は30盗塁だ。「(盗塁王を)意識してないと言うとうそになりますが、チームのために頑張った結果、盗塁王を獲れたら」。どん欲に目の前の塁を狙うのは、チームを勝利に導くため。強い意志を持ってスタートを切り、優勝&盗塁王を実現させる。