阪神・サンズ 特大おかわり!自己最多タイ19号 大山とアベック2打席連発
「阪神9-3広島」(14日、京セラドーム大阪)
その弾道、飛距離に誰もが目を奪われた。左翼手は一歩も動かず、その場に立つ尽くす。京セラドームをどよめかせた、推定150メートルの阪神・サンズ砲。夏休みを彩る豪快な2打席連続アーチで、猛虎打線を目覚めさせた。
「気持ち良かったね。いつでもホームランは気持ちいいけど、あれだけ飛んでくれたら感触は最高だったね」
大満足の一発は2点リードの四回だ。2死一、二塁の好機で第3打席を迎えた。広島先発・九里のチェンジアップをフルスイング。完璧に捉えた打球は高々と舞い上がり、7階フロアの壁に直撃した。勝機を高めた19号3ラン。自己最多の20号に王手をかけた。
1点リードの三回にも、特大アーチを披露した。右腕の127キロスライダーを強振。大きく弧を描いた打球は左翼5階席へ到達する18号ソロとなった。
前夜13日の同戦は、打線のつながりを欠いて大敗。また、エキシビションマッチを25イニング無得点で終えるなど課題を残していた。しかし、今夜は一変。4本塁打を含む16安打、9得点と高い攻撃力を示した。
猛虎打線の中心となった助っ人。前半戦を終えて外国人選手はリフレッシュ休暇のため、一時帰国したが、家族が来日しているサンズは甲子園で行われていた全体練習に参加。若手に交じってアルプススタンドを駆け上がるなど、抜かりない調整を進めてきた。「若手とたくさん走った僕と糸井選手、頑張ったんで。それが後半に生きると思う」と充実感を漂わせる。
後半戦もまだ始まったばかり。お立ち台では日本語で「タイガースファン、ミンナダイスキヤデ」と締めたサンズ。虎党と歓喜の瞬間を迎えるためにも、一戦必勝の思いで首位の座は譲らない。