阪神・ドラ6中野 勝利呼んだ6-6-2 矢野監督、判断を絶賛「超ファインプレー」
「広島0-5阪神」(3日、マツダスタジアム)
瞬時の判断を頼りに、6-6-2を完成させた阪神のドラフト6位・中野(三菱自動車岡崎)が陰のヒーローだ。1点リードの五回無死一、三塁。逆転もあり得る最大の窮地で、ビッグプレーを演出した。
「打った瞬間に三塁ランナーが動いてなくて、自分がベースに向かった瞬間に動いたのが見えた。振り向きざまに投げないと間に合わないタイミングで、迷いなく投げました」
野間の打球を捕球した中野はまず二塁ベースを踏み、三走・坂倉の動きを見ながらすかさず本塁へ送球。一気に2アウトを奪った。内野陣で「三塁ランナーをかえさない」と事前に話していたことが、プレーに生きた形だ。
守備でリズムをつかんだ中野は、1点リードの六回無死一塁で森浦のスライダーを左前打に。7試合で25打席ぶりの安打を放ち、暗いトンネルも抜けた。
不振時に、矢野監督や井上ヘッドから「こういう時期が来るから、どう乗り越えるかを考えて」と助言を授かり、中野は躍動につなげた。矢野監督も「本当に素晴らしい超ファインプレー」と陰の主役に絶賛の嵐だった。