岡義朗氏が指摘「阪神が連敗を止めるためにも大事な1球へのこだわり、ワンプレーの大切さとは」

 「阪神3-8DeNA」(27日、甲子園球場)

 阪神としては避けたかった同一カード3連敗を喫した。本紙評論家・岡義朗氏が、結果的に敗戦につながった2つのポイントを挙げた。

 ◇  ◇

 DeNAの勢いというものもあったが、阪神としては1球やワンプレーで流れが変わってしまう野球の怖さというものが、攻守に渡って出てしまったことで、敗戦につながったと言える。

 攻撃では初回1死一、三塁での大山の場面だ。先発した秋山が本調子ではない中で初回に2失点。その裏の攻撃で、先頭の近本はDeNAの守備のミスも重なった形の二塁打で出塁し、そこから生まれたチャンスだった。

 反撃ムードの中で最低でも1点は欲しい場面だったが、大山はフルカウントからのボール球の外角スライダーに手を出して、空振り三振に倒れた。そこまでは変化球も見極められているように見えたが、仮にあそこで四球を選べていれば満塁で佐藤輝とさらにチャンスは広がっていた。結果的に非常に痛い1球、三振となってしまった。

 これはこの試合に限らず、また、大山への期待も込めて言うと、点差や状況にもよるが同じ1死一、三塁で併殺が嫌な場面で、打者に対して三振しないという信頼や判断があれば、ベンチとしては一塁走者にスタートを切らせる策もとれる。大山はそういった打者になれるという期待もあるだけに、初回のような三振がもったいなく映った。

 守備では四回、ソトの3ランにつながった宮崎の中前打の場面だ。二遊間を抜けた打球に対し、中野は追い付いていたもののグラブの下を通過して捕れなかった。中野の捕球体勢を見るとおそらくだが、二塁にカバーに入った糸原にグラブトスをしようとして、打球に対する目切りが早くなって捕れなかったのではないかと思う。

 秋山の状態や、さらなる失点を防ぎたい状況からも、確実にまず一つ、二塁封殺でアウトを奪うことを考えても良かった。新人に対して細かく言うのは酷ではあるが、中野の能力を考えれば十分にこなせるだけに、真のレギュラーを取るためにも今後の糧にしていけばいいと思う。

 チームで言うと、まだシーズンは長くドタバタする状況ではない。阪神としては目の前の勝利にこだわっていけばいいわけだが、さらなる連敗を避けるためにも、細かなワンプレーを大切にしてもらいたい。

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