阪神・佐藤輝 新人最多タイ交流戦4号!球団新人歴代3位14号
「阪神3-7オリックス」(3日、甲子園球場)
フルスイングで数々の記録を打ち立てていく阪神ドラフト1位・佐藤輝(近大)が2つの偉業を決めた。2点リードの二回。雨を切り裂く驚がくの打球が、ファンの視線を一瞬で奪った。
「速い球を待ちながら、しっかり遅い球についていけたので。昨日は(宮城に)同じようにカーブにやられていたんですけど、今日は打つことができて良かったです」
山崎福が投じた100キロのカーブを呼び込んで一閃(いっせん)。打球速度171キロの大飛球は、いつもの浜風とは違う風にも乗って、右中間にスタンドイン。5試合ぶりの14号ソロに矢野監督もベンチで自らZポーズを作り、背番号8を出迎えた。
4番デビューで満塁弾を放った5月2日・広島戦以来の聖地弾。両手に残る感触が心地良い。久々に甲子園でダイヤモンドを一周。「甲子園でホームランを打ったのも久しぶりだった。ファンのみなさんの前で打つことができて良かった」と格別の余韻に浸った。
大山とのアベック弾は4月15日・広島戦(甲子園)以来2度目の“競演”だ。球団新人の14号は別当薫の13号を抜く歴代単独3位の数字。球団史にまた一つ名を刻んだが、球界全体を見渡しても誇れる記録にたどりついた。
交流戦の新人最多本塁打記録。交流戦4本目の一発となり、10年に巨人・長野が記録した本塁打数に並んだ。交流戦は残り9試合。佐藤輝が5本目を放ち、新記録を生み出すのは時間の問題だろう。
矢野監督は「緩いボールを打つのもテル(佐藤輝)の能力の中ではあるところ」と評価。六回には今季3度目の申告敬遠で勝負を避けられた。進化を証明する数字の一つだ。交流戦新人最多弾への期待がかかる佐藤輝は「目の前の試合に集中して、点をたくさん取れるように頑張ります」と4日からのソフトバンク戦へ闘志全開。勝利への欲望をバットに乗せる。