普通にやれば阪神が優勝!なぜなら「チームバランスが一番いい」と元名参謀の高代氏
セ・リーグの優勝に最も近いチームは阪神!そう言い切るのはデイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏。「投打のバランスはリーグ一。普通にやれば勝てる」と早くもV予想だ。
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阪神の仕上がり具合は極めて順調だ。オープン戦とはいえ、攻撃力はチーム打率の高さや本塁打数からも分かるように、セ・リーグの中では際立っている。
投手力も十分あるので、チームバランスはリーグナンバーワンだろう。普通にやれば、間違いなく勝てる。
今年は最終的な1軍メンバーを決めるのに結構、頭を悩ますに違いない。新しく加わった戦力だけでなく、選手個々に力がついているため、選手層に厚みを感じる。ふるいにかけるのが難しいのではないか。
最大のプラス材料はもちろん佐藤輝。19日のオリックスでは5番で起用された。結果は3三振を含む4打数無安打に終わったが、これも経験。山本は球界でも最高レベルの投手だし、そう簡単に打てるものでもない。
さて、佐藤はどこの打順に落ち着くのか。3番に始まり2番や6番を打ってきた。そして5番。
現状を見ると、近本と糸原で1、2番を組ませそうだから、左打者が3人続く3番に佐藤輝を入れるのは、可能性としては薄いだろう。試合開始のヨーイドンで左打者3枚というのは矢野監督の頭にはないと思う。
6日のソフトバンク戦で試した2番も、その後の起用を見ていると、可能性は低い。5番か6番。このどちらかだろう。サンズの調子との兼ね合いになるのかな。
私が少し心配しているのは4番の大山だ。この試合では2安打を記録しているが、当たり自体は決していいとは言えない。あと2試合でどう調子を整えることができるか。
先に触れた選手層の話をしてみたい。
この試合で途中出場のルーキー中野が、地味ではあるが、非常にいい働きを見せた。
九回一死から中前打を放って出塁。次打者・大山の何でもない三ゴロを福田が二塁へ送球して野選となった。彼のスピードが頭に入ってなかったのだろうが、この走力は魅力的。
そのあと3点目のホームを踏み、相手に大きなダメージを与えることができた。打てる力も持っているので、非常に面白い存在だ。
内野争いでは巨人から移籍した山本も打・守・走の三拍子そろった貴重な戦力。左投手ならスタメン出場もあると思う。
ゲームの終盤になると、代走や守備要員で起用された途中出場の選手が足を絡ませて得点を生むケースが、おそらくこの日の試合のように増えるに違いない。
1点を争う試合で“終盤力”を発揮して勝ちにつなげる。これまでの阪神にはあまり見られなかった戦い方だ。
すでに備わっている投手力を合わせると、チームバランスはセ・リーグで一番いいと思っている。そういう理由で、私は阪神が優勝に最も近いチームと考える。