【岡義朗氏の眼】佐藤輝は守備力アップが急務 「内外野」「屋内外」「昼と夜」
「オープン戦、オリックス1-3阪神」(19日、京セラドーム大阪)
阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22)=近大=は4打数無安打1四球だった。ここまでオープン戦で11試合40打数13安打、打率・325、9打点、6本塁打の活躍。打撃面で大きくアピールする中で、デイリースポーツ評論家の岡義朗氏に見えた課題は…。
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佐藤輝はこの日、無安打に終わった。最初の2打席は、球界を代表するようなピッチャーである、山本に対して右飛と三振だったが、特に三振にしても、しっかりと振ったものだった。
手も足も出ず、崩されたというものではなかっただけに、いずれやり返せるだろうな、という期待感を示すものだったと、評価したい。
ただ、開幕まで1週間となって、課題も見えてきた。六回の守りが顕著だ。2死一塁から、佐野如の右前打で、佐藤輝は三進を狙った一走を刺そうと、精いっぱいの送球をしたのだが、これが大きく本塁側にそれ、打者走者を二進させる失策となってしまった。
理想を言うなら、選手のポジションは固定したい。ただ、佐藤輝は使いたい。ここにチーム事情を加味すると、ライト、レフト、サードと三つもの守備位置に入る可能性がある。
内野と外野でも大きく違うが、加えてレフトとライトでも、送球角度や打球の見え方などは全然違う。
さらに開幕から神宮、広島という屋外の球場でナイターもデーゲームも行われる。新人の佐藤輝にとっては、何もかもが不慣れと言っていい。
一方で、外野の失敗は失点に直結する可能性が大きい。今後、開催球場での練習も行われるだろうが、コーチは佐藤輝にただシートノックを打つ、ではなく、あらゆることを想定して綿密な準備をさせるべきだろう。
身体能力が非常に高い分、簡単なプレーはこなせるようになってきている。ここ一番で、MAXのプレーを要求された時に、思ったようなプレーができるための準備、慣れというものを佐藤輝に施せば、攻守両面においてチームに欠かせない戦力となれる能力を秘めているはずだ。
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