阪神ドラ1佐藤輝 甲子園でバックスクリーン弾 「あそこに放り込めたらいい」

 阪神ドラフト1位・佐藤輝明内野手(21)=近大=が3日、甲子園での全体練習に参加した。フリー打撃では中堅左への推定140メートル弾を含む8本の柵越えで“初聖地弾”を放った。スタンドや球場の広さを体感しつつ「センターは変わらない。あそこに放り込めたらいい」と自信アリ。バックスクリーンを狙い、チームを勝利へ導く。

 午前10時48分。近本らと共に甲子園に足を踏み入れた佐藤輝は、風景を見渡した。「広いなあとまずは思いました」。練習前は球場の大きさに圧倒されていたが、フリー打撃が始まると黄金ルーキーの怪力がその広さを上回る。

 34スイング目に右翼フェンスを越える“初アーチ”を放つと、ここから本領を発揮。37、39、44スイング目はバックスクリーンに突き刺した。極めつけはラスト58スイング目。バックスクリーン左にある客席の中段へと飛び込むこの日最長、推定140メートルの驚弾で締めくくった。

 8発中、中堅方向の柵越えは6本。フェンスギリギリではなく、いずれの打球もしっかりと飛距離を出して放り込んだ。「(打撃は)順調だと思う。右中間、左中間は広いと思うけど、センターは変わらない。あそこに放り込めたらいい」。甲子園で一発を狙うならバックスクリーン-。それは理にかなった照準の合わせ方だ。

 甲子園球場は現在も野球文化が発達する戦前に作られた面影を残している。東京ドームなどとは違い、両翼のポール際からフェアゾーンが奥に深く入り込む特殊な作りとなっており、右中間、左中間が広い。一方で中堅なら打席から118メートルを直線距離で結ぶことができ、浜風の影響も少ない。

 数年前にラッキーゾーン再設置が話題に上がる要因となった球場の形状。そこに佐藤輝は初練習で気づき、バックスクリーン狙いが有効と判断した。

 矢野監督は「打撃練習をやって、甲子園の広さだったりはアイツ自身感じていると思う」と言及。続けて「もちろんプロとしての経験は無い。経験を積みながらどう成長していくかというのをオレらも見ていく形になると思う」と飛躍を願う。

 近大在籍時、関西学生野球リーグ戦において聖地でプレーした経験はあるが、試合で本塁打が打てなかっただけに「甲子園でホームランを打ってみたい」と思いをはせていた佐藤輝。「(甲子園のバックスクリーンに)放り込めたらいい」-。背番号8が有言実行のアーチをかっ飛ばす。

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