阪神Bクラス危機 投手不足9失点…振り返れば大接近 中日1・5差、DeNA2差

 「広島9-3阪神」(7日、マツダスタジアム)

 本当に…しんどい-。阪神は広島に逆転負けを喫し、3位・中日が1・5ゲーム差、4位・DeNAが2ゲーム差に迫ってきた。Bクラスの危機も浮上してきた中、矢野燿大監督(51)はコロナ禍で手薄になった救援陣に嘆き節。ビハインドゲームの中盤で突き放される展開が多い中、残り27試合、一つでも多くの白星が見たい。

 盛り上がったのは序盤だけだった。中盤以降は肌寒さが身に染みた。得意としてきた広島戦で、課題が露呈する逆転負けを喫した。

 僅差で踏ん張り、接戦をモノにする-。阪神が2位に位置する“立役者”は、リリーフ陣だった。しかし、この試合も僅差で踏ん張りきれなかった。矢野監督が苦しい胸の内を明かす。

 「いや、本当に…。ちょっとしんどいし。でも、出ていくメンバーにとってはチャンスなんで、そこをつかみ取ってほしいと思うけど」

 五回だった。岩田が会沢に逆転の2点二塁打を浴びて降板。1点ビハインドの2死二塁から登板した谷川は、長野の内野安打で2死一、三塁と傷口を広げ、堂林に左前適時打を許した。2点差の七回には斎藤が登板したが、4安打を浴びて試合を決定づける3点を追加された。

 「能見はしっかり投げてくれたけど、谷川以降、1点でも(失点を)少なくというところで。本人もその思いで行っているけど、プロである以上、結果を出していかなあかんと思うし、そこは苦しい状況ではあるけどね」

 球団では9月末から新型コロナウイルスの感染が拡大。感染者の岩貞、馬場、濃厚接触者・岩崎らが離脱したリリーフ陣は影響をもろに受けている。

 6日・広島戦の七回に失点した桑原、4日・巨人戦の七回に失点した藤浪…。代役を託された投手が痛い失点を重ね、反撃の炎を消してしまっているのが現状だ。

 一方で打線が援護できていない側面もある。不振のボーア、サンズはこの日も2人で1安打。2軍では左ふくらはぎ痛からの再起を目指すマルテが1軍復帰間近となっており、指揮官はボーア&サンズとてんびんに掛け、残り試合で入れ替える可能性も示唆した。

 優勝は絶望的ながら、2位も危うくなっている。3位・中日とは1・5ゲーム差、4位・DeNAとは2ゲーム差。8月25日以来となるBクラス転落の危機が迫ってきた。

 コロナ禍で立て直しが難しい面もある。だが、苦しい状況でこそ踏みとどまれるか。矢野阪神の真価が問われる。

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