阪神・矢野監督 コロナショック…坂本痛恨スクイズ失敗 19人入れ替えで暗雲

 6回、坂本はスクイズ失敗に終わる
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 「ヤクルト6-3阪神」(25日、神宮球場)

 勝負手は凶と出た。同点の六回無死二、三塁。阪神・矢野燿大監督(51)は坂本誠志郎捕手(26)にスクイズを命じたが、痛恨の失敗。この好機を生かせず、直後に決勝点を献上。コロナ禍で大量10選手が離脱する非常事態に見舞われた一戦を落とし、今後に暗い影を落とした。

 コロナショックに見舞われた虎が、最下位のヤクルトに痛恨の逆転負けだ。矢野監督は「やれることをやるしかない。その瞬間に精いっぱいやるしかない」と歯を食いしばって戦った。だが、主力の大量離脱という現実はあまりに厳しい。この状況をどう受け止めるかと問われると、指揮官は言葉を失った。

 「ん…。まあ、どうなんかな…」と絶句し、「ちょっと言葉が難しい。何ともいいようが難しい」と続けた。

 勝負手は不発に終わった。3-3の六回だ。2番手・梅野を攻め、無死二、三塁の好機を作った。続く坂本の打席、2ボール1ストライクからスクイズを敢行した。しかし、外角低めのカットボールにバットが空を切る。三走・大山は挟殺プレーでアウト。二走・ボーアは三塁に進めず、坂本、小幡が連続三振に倒れ、絶好の勝ち越し機を逃した。

 スクイズ失敗で流れはヤクルトへ傾いた。直後に西勇が西浦に勝ち越し打を浴び、七回は緊急昇格した2番手の能見が代打・荒木に痛恨の2ランを浴びた。序盤は活発だった打線もツバメ中継ぎ陣の前に沈黙。3-6の九回は北條が意地の左前打を放ったが、最後は守護神・石山にねじ伏せられた。

 逆転Vの青写真が揺らぐ緊急事態。糸原、木浪のレギュラー二遊間がすっぽり抜け、福留、陽川が不在で代打も手薄となった。投手陣では勝利の方程式を担う岩貞、岩崎が離脱。急きょブルペンに藤浪を待機させるなど、勝ち継投の再構築も余儀なくされた。

 首位・巨人とは今季最大の12・5ゲーム差まで広がった。矢野監督は「いるやつでどう頑張れるかってところだと思うし。そういう気持ちはみんな持ってくれた」と前を向いたが…。残り38試合。コロナ禍は予測不能。厳しい戦いは避けられない。

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