阪神・藤浪、球団ワースト11失点「申し訳ないです」五回途中9安打6四球

 「阪神2-11巨人」(5日、甲子園球場)

 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が大炎上した。二回に2点先制されると、三回は打者一巡の猛攻を浴びて一挙5点を失った。それでも続投したが、五回にも4失点で途中降板。球団ワーストの11失点。完全復活を目指す右腕に、厳しい現実を突きつけられた。首位巨人とは再び7・5差に開いた。直接対決4連戦、残り2試合は絶対に負けられない。

 ベンチに戻った藤浪は深くうつむき、なかなか顔を上げられなかった。首位巨人との負けられない一戦で4回2/3までに9安打され、球団史上ワーストの11失点。ふがいない自分に対する憤り、怒り…。スコアボードにまぶしく光る「11」が苦闘を物語った。

 「大事な4連戦で勝たなければいけない試合でしたが、崩れてしまいチームに迷惑をかけて申し訳ないです」

 初回は豪雨の影響による1時間2分の試合開始遅延を感じさせず、三者凡退でスタート。だが、直後の二回に暗転する。先頭の4番・岡本に152キロを中堅右へはじき返され、ウィーラーへ四球。1死一、二塁から大城に左中間を破る先制適時二塁打を浴び、2点を失った。

 三回も2安打と四球で1死満塁とされ、丸へ押し出し四球。ウィーラーにはしぶとく三遊間を破られ、2点を献上。さらに大城と吉川尚の連続適時打でこの回5失点。直接対決4連戦の2試合目。序盤の大量失点で、ゲームを壊してしまった。

 ここで交代と思われたが、藤浪は三回の打席へ。13連戦の過密日程の中、四回もマウンドに立ったが…。五回も安打と2四球で2死満塁。小幡の適時失策と亀井の適時打で4失点すると、矢野監督も重い腰を上げた。

 「立ち上がりは良かったと思うけどね。やっぱり条件つくと、何ていうのかな。ピッチングってランナーもいるし、いろんな状況があるんでね。自分の中で通用する部分とまだまだ課題の部分っていうのはやっぱり出てくる。それを…投げていくしかないんでね」

 これで8月21日・ヤクルト戦(神宮)での復活白星から2試合、足踏み。巨人戦は6連敗となり、17年4月27日・DeNA戦以来、1227日ぶりの甲子園白星もお預けとなった。

 この夜も6四球と制球難に陥り、抜け球、引っかける球の悪癖も顔を出した。かつてピンチで見せたギアチェンジは影を潜めたままだ。指揮官は次回登板について明言せず。試合後、藤浪はスタンドへ深く頭を下げた。完全復活は道半ば。藤浪の前に、また高い壁が立ちはだかった。

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