阪神・サンズ 来日初2発!勝率5割復帰 ボーアと21年ぶり新助っ人2桁弾コンビ

 4回、サンズは右中間に逆転3ランを放つ(投手・柳)
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 「阪神6-3中日」(27日、甲子園球場)

 これは「逆転の虎」って胸を張れるよ-。リーグトップとなる13度目の逆転勝ちで勝率5割復帰を呼び込んだのは、ジェリー・サンズ外野手(32)のバットだ。四回に10号逆転3ランを放ち、六回には来日初となる2打席連発の11号ソロでダメ押し。今後も得点圏打率リーグトップの頼れる主砲が、奇妙な?「ハッピーハンズ」を連発すれば、首位・巨人の背中は見えてくる。

 お立ち台でサンズが絶叫する。「タイガースファン、メッチャオオキニ!!」。今季聖地で中日相手に6戦6勝、しかもリーグトップとなる13度目となる逆転勝ち。ええもん見せてもらったわ-。甲子園から引き揚げる虎党のみんなが満足そうに笑っていた。

 2点を追う四回。まさに起死回生と言える4番の一発が飛び出した。三回まで5者連続三振を含む完全投球と完璧に封じられた柳から無死二、三塁の好機を作り、1死後に“サンズ様”の登場だ。

 「柳がすごくいい投球をしていたので何とかしたかった」。カウント2ボール。3球続いた直球が真ん中高めに浮く。逆らわずにはじき返した打球は、右中間席に飛び込む逆転3ラン。両手をひらひらさせる独特なエアハイタッチ=「ハッピーハンズ」で、ベンチは大騒ぎとなった。

 この時点で得点圏打率は12球団トップの・474まで上昇。捕手出身の矢野監督も「自分もリードしていく時に相手の気持ちを揺さぶっていくんやけど、あまり動じないというか」と、その勝負強さに舌を巻く。昨年も韓国で打点王を獲得。以前に好機で打つ秘訣(ひけつ)を明かしたことがある。「自分に言い聞かせるんだよ。『ピンチなのは自分ではない。投手の方が追い込まれている』とね」

 続く第3打席は完璧な一撃で柳をノックアウトした。六回1死走者なし。フルカウントから、ど真ん中の球をフルスイング。快音とともに舞い上がった打球は、左翼スタンド中段まで届いた。再び『ハッピーハンズタオル』がスタンドの各所で揺れる。「チームメートもファンもハッピーハンズを楽しんでくれている。日本の蒸し暑さにも慣れてきたし、もっともっと見せたいね」

 来日初となる1試合2発&2打席連続弾で10&11号。12本のボーアに続く2桁本塁打に到達し、来日1年目の球団外国人2人が2桁本塁打を記録したのは、阪神で実に21年ぶりとなった。

 チームは勝率5割に復帰。8年ぶりに負け越した夏のロードを経て、甲子園3連勝で借金を完済した。この3連戦はサンズ、ボーアで合わせて5本塁打、10打点の大暴れ。“優良助っ人当確”の2人が真夏の反攻のシンボルとなる。

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