【岡田彰布氏の眼】阪神 ミスを無くして最後まであきらめんことよ
阪神は勝率5割になったな。甲子園で戦っている間にある程度は減るかなと思っていたけど、まさか5割になるとは思わなかったよな。これで貯金を作れれば戦い方に余裕ができると思うし、早い段階で5割までいけたというのはやっぱり、大きいよ。
そしてキーポイントとなるのは、これからの戦い方やろな。今年はどこの球団もクローザーがあかんやろ?そらリリーフの中でしっかり抑えているピッチャーもおるんやけど、抑えがここまであかんというのも珍しいよな。コロナの影響と言ってしまえばそれで終わってまうんやけど、それだけどの球団も不安があるわけやから、絶対に終盤まであきらめたらあかんよ。
去年までは七回で2、3点差やったらゲーム展開も固まりつつあったけど、今年は分からんからな。例えリードされていても、大事なのはミスをせんことよ。野手の失策はもちろんのこと、ピッチャーの四球も含めてな。19日の中日戦は相手が押し出し四球を2つ与えてくれたんやけど、こういう“ミス”が自分とこのチームの士気を下げてしまうんよな。
だから余計なミスを減らして、ムダな失点を防いでいけば最終回までチャンスはあると思うよ。今年のセ・リーグに関しては投手陣がしんどいし、打ち合い、打ち合いのゲームが続いていくことが予想できる。特に夏場の8月はその傾向が顕著になってくるわな。巨人が独走しそうな気配にもなってきているけど、阪神も貯金ができれば、ムリな戦い方をする必要はない。まだ100試合近く残っているわけやからな。
あと、最近は野手に休養日を設けるようになってきているけど、これはどうなんやろうな。16日の阪神-ヤクルト戦で村上が3点リードの五回に途中交代した場面があったんよな。体のことを考えてなんやろうけど、まだ20歳やしな。
やっぱりファンが村上を見たくて球場に来て、故障でもないのに途中で代わってしまうのは、そら残念やと思うよ。今年は他球団でもそういうケースがあるんやけど、ファンの気持ちというのも考えてほしいよな。