阪神・原口 聖地弾!感動の球宴以来 20年“1号”ハッスル猛打ショー

 2回、同点2ランを放つ原口
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 「練習試合、阪神6-2ソフトバンク」(6日、甲子園球場)

 聖地に感動と涙のアーチがよみがえった。阪神・原口文仁捕手(28)が今年の対外試合1号となる一発を放ち、逆転を呼び込んだ。2点を追う二回、左中間席へ同点2ランをたたき込んだ。甲子園での一発は昨年7月13日の球宴以来。大腸がん手術を乗り越え、1軍の舞台に返り咲いて1年。今年も多くの人々に勇気と感動を与え続ける。

 原口の投手を援護したい強い気持ちと気迫が、打球に乗り移った。高々と舞い上がった白球は吸い込まれるように左中間スタンドへ到達。同点2ランで逆転への流れを呼び込み、女房役として最高の仕事を果たした。

 「今年に入ってまだホームランがなかったので、本当にいい感触。いい風も吹いていたので強引にならず、センター中心にという気持ちでいった結果、いい打球がいった」

 2点を追う二回1死一塁。東浜が投じた初球、高めに浮いた138キロのカットボールを強振。最深部の左中間席に運んだ。

 昨年7月13日の球宴以来、329日ぶりとなる聖地での一撃。「甲子園でホームランが打てることはすごく気持ちいい」。最高の感触を得た両手で「かめはめ波」を模した、ボーアの決めポーズ“ファイアボール”を作り、仲間と喜びを分かち合った。

 無観客での試合が続くが、野球ができる喜びをかみしめ、日々を過ごしている。昨年の6月4日、大腸がんの手術を経て1軍に復帰した。同日のセ・パ交流戦、ロッテ戦(ZOZOマリン)の九回、1死三塁の場面で代打出場。左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、復活を遂げた。

 その日から無事、1年が経った。「本当に自分の感覚の中ではすごく昔のようなイメージ。本当にこうやってチーム全員で一緒に野球ができて。みんなやる気に満ちあふれている中で、ゲームができているので。本当にうれしい限りです」と率直な思いを口にした。

 セールスポイントの打撃は好調だ。三回の第2打席は、右翼線に二塁打をマーク。さらに八回無死一塁では、左翼線へ適時二塁打を放ち“猛打賞”だ。もちろん、本職の守備でも奮闘。巧みなリードでソフトバンク打線に的を絞らせず、反撃を許さなかった。

 試合後には、フライの捕球練習にも参加し、本番へ向けて準備した。間もなく始まる今シーズン。目標とする正捕手の座は練習試合で併用される梅野や坂本らと争っている。原口の魅力は勝負どころでの一打。懸命のアピールを続け、扇の要を奪いにいく。

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