阪神・西、手の内見せず幻惑投球 OP戦初戦先発「結果求めすぎず試しながら」

 「阪神春季キャンプ」(21日、宜野座)

 阪神移籍後初の開幕投手に指名された阪神・西勇輝投手(29)がキャンプ休日の21日、チーム宿舎に隣接する室内練習場で汗を流した。オープン戦初戦となる22日の中日戦(北谷)に先発し、1カ月後に迫る本番へ駒を進める。開幕戦の相手であるヤクルトのスコアラーが分析を進める中、同じセ・リーグ相手に新たな配球で翻弄(ほんろう)する。

 静かな室内練習場に乾いたミット音が響き渡った。ジョギングで体を温めた西勇は、大きさや重さが異なる3種類のボールを使ってキャッチボール。交互に手に取って感触を確かめると、最後はやや力を入れて登板前日の調整を締めくくった。

 3月20日の開幕・ヤクルト戦に照準を合わせ、22日・中日戦の先発マウンドに上がる。対外試合登板は今年初。紅白戦と違い、遠慮はいらない。経験豊富な右腕は「試合勘と低めに投げること、タイミングとバッターの反応」と4つのテーマを掲げた。

 同じセ・リーグ相手だけに、普段と違う配球で攻める。「ゲーム通りにはならないと思います。自分もずっと投げてきて、パターンもあると思うので」。ヤクルトスコアラーの視察も想定して、新たな組み立てで欺くつもりだ。

 例に挙げたのは、3ボール2ストライクからの1球。「自分の好きな変化球を投げるところで、難しい変化球を投げるとか」と四球を与えることも織り込み済み。実戦初登板した18日の紅白戦から中3日。実戦感覚を呼び起こす中で「結果だけを求めすぎたら、あとの4試合が今後のチームに知られてしまう。いろいろ試しながらやれたらいいと思います」と予告した。

 五輪イヤーの今季は、昨季より9日も開幕が早い。西勇も例年にないハイペースで調整を進めている。「この時期は沖縄で投げることはなかったけど、試合数も少ないし、投げないといけない」。結果に左右されず、開幕だけを見据えて仕上げていく。

 昨季は10勝8敗、防御率2・92。移籍1年目でエースの地位を確立した。「いかに開幕へ自分が気分よくマウンドに上がれて、持っていけるかを考える」。自身2度目の大役へ西勇が歩み出す。

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