近本、盗塁王ぐいっ!残り2戦ヤクルト山田哲と3差 赤星以来史上2人目新人戴冠へ

 「阪神5-0巨人」(24日、甲子園球場)

 土埃(ぼこり)を巻き上げ、二塁ベースを陥れた。聖地に拍手が沸き起こる。阪神・近本がバットで快音を響かせ、自慢の快足で大観衆の視線をくぎ付けにした。今季36個目の盗塁を成功させ、スプリンターとして最高の勲章である盗塁王の座にまた一歩前進した。

 六回2死、巨人・鍬原のシンカーを力強く中前へ運んで出塁。「初見の投手で、いいけん制があるという情報もあったんですけど、2球目までに走ろうと思っていた」。続く北條の2球目、狙い済ましたようにスタートを切った。間一髪のタイミングだったが、タッチをかいくぐってセーフ。原監督がリプレー検証を要求したが、判定は覆らず。2位のヤクルト・山田哲に3差をつける36個まで積み上げた。

 積極的な姿勢を貫き、着実に伸ばしてきた盗塁数。ヤクルトが残り2試合に対し、阪神の残り試合は3。1試合1盗塁を決めれば、01年に赤星が記録した39盗塁に到達し、史上2人目となる新人選手による盗塁王のタイトルを視界に捉える。「前半や中盤よりも走れる機会も増えてきた」と確かな手応えを口にした。

 入団時から目標としてきた盗塁王。達成するために開幕時から膝に故障予防のサポーターを着用し、相手投手の情報収集に加えて自らの走塁も改良してきた。「速く走れる方法はいくらでもあると思う。そういったことを常に探しています」と飽くなき向上心を持っている。

 足だけでなく、ルーキーの勢いは止まらない。「差し込まれましたけど、バットの出方がよかった」と、八回2死一塁では、左前へポトリと落としてマルチ安打を記録。セ・リーグ新人最多安打記録を158まで伸ばした。期待が高まる安打と盗塁。さらなる大記録へ。快足ルーキーの挑戦はここからが勝負どころだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス