木浪 4戦連続マルチ!近本ルーキーコンビで望月に勝利を届けた

 3回、先制となる適時打を放ち、拳を突き上げる木浪
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 「阪神8-0DeNA」(22日、京セラドーム大阪)

 決死の一振りが試合の流れを引き寄せた。三回無死二塁。先制のチャンスだったが、自らのバットで決める意識はなかった。狙いは進塁打。最低限の仕事を心がけた阪神の木浪のバットから飛び出した白球は、一、二塁間を破り、同期の近本を本塁へと導いた。

 「チカ(近本)が久しぶりに先頭で出てくれて。何とかつなごうと思った結果、抜けてくれてよかった」

 与えられたチャンスを無駄にはしなかった。4試合連続で「2番・遊撃」でスタメンに名を連ねたルーキー。三回の第2打席で平良が投じた135キロシンカーを右前へ先制の適時打を運ぶと、勢いが加速する。五回1死からは、2番手・笠井のカットボールを右中間へ。一気に二塁ベースを蹴り、三塁にヘッドスライディングも、間一髪のタイミングでアウト。好機演出とはならなかったが積極的走塁で球場を沸かせた。

 勢いに乗る男に運が味方したのは八回だ。「結果は結果なので。ツイてますね」。1死一、三塁で投手へのゴロに打ち取られたかと思いきや、DeNA・斎藤のグラブの人さし指と中指の間に挟まり送球できない状態に。適時内野安打となり、勝利を決定付ける8得点目を加点。この一打で4試合連続複数安打、今季2度目の猛打賞をマークした。

 好調な打撃で存在感を発揮し続けている木浪。シーズン開幕前、最低限の目標としていたのが、1軍に帯同し続けること。だが試合に出られない日々が続き、その目標は変わった。「1軍にいるだけではダメだと思う。試合に出ないと意味がない。試合に出て、結果を残せるようにしたい」。その言葉通り、目の前の打席に集中し、食らいついている。

 シーズンも残り27試合。「打たないと盛り上がらない。打って貢献したい」。ツイてる若虎が連勝街道へと導く使者となる。

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