矢野阪神“つなぎの野球”甲子園初星!三回に12人攻撃一挙7点!

 3回、3ランを放った福留(8)を出迎えタッチを交わす矢野監督(中央)
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 「オープン戦、阪神7-3西武」(17日、甲子園球場)

 こういう試合をシーズンでも見せてや!!阪神は、甲子園で西武とオープン戦を行い、三回に打者12人の猛攻で一挙7点を奪って快勝した。“本拠地初勝利”となった矢野燿大監督(50)は、理想とする“つなぎの野球”に手応えを口にした。福留の一発を含むクリーンアップ全員打点、そして新人1、2番コンビの躍動。甲子園開幕となる4月9日のDeNA戦が、待ち遠しい内容だ。

 冬を思い出す寒気の中、温かい歓声と拍手が身に染みた。スタンドへの勝利のあいさつ。矢野監督は穏やかな表情で、ファンの笑顔を見渡した。

 「今日は(雨で)中断もありながら、攻撃だったり、甲子園で勝つことだったり、ファンを喜ばせることが、できてきていると思う」。甲子園でのオープン戦ラストゲームでつかんだ本拠地“初勝利”に声がはずんだ。

 理想の攻撃が、手応えを確かなものにした。三回、先頭の高山、続く木浪が連続四球を奪い、近本が絶妙のセーフティーバントを決めて無死満塁とした。

 つなぎを求められる打者が役割を果たすと、固定を決めているクリーンアップも機能した。3番・糸井は先制の中犠飛。続く大山が1死一、二塁から左前打を放つと、二走・木浪が勢いよく三塁ベースを蹴って生還し、追加点を奪った。

 5番・福留が放った右越え3ランは、チームにとって17年の高山以来、2年ぶりとなるオープン戦の甲子園アーチ。この試合までオープン戦10試合で22点だった打線が、打者12人の波状攻撃で一挙7点を奪った。

 「つないでいくのは目指すところ。シーズン通してレベルを上げていける形が見えてくるような、そういう攻撃だった」。小技に機動力も絡めつつ、主軸につないで得点を重ねる。イメージと現実が合致した攻撃だった。

昨季の悔しさ

 最下位に沈んだ昨季。甲子園で21勝39敗2分けと苦しんだ。「去年は甲子園でそういう思いをさせているというのは、俺らは気持ちの中で持ちながらいかないといけないと思う」。2軍監督から1軍監督へ立場は変わっても、昨季の悔しさは忘れてはいない。

 ただ、新体制となり、周囲の状況も変わった。過去を振り返るよりも、前を向くことに重点を置く。

 「反省しないといけないけど、(去年は)終わったことやから。今年、甲子園で勝つことを目指すし、やっていかないとあかん」

 オープン戦も残り6試合。この日、聖地に咲いたファンの笑顔をエネルギーに変え、臨戦態勢を整えていく。

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