矢野監督「前向きに」2年連続OP戦開幕5連敗…超積極ミーティング20分!

 「オープン戦、楽天7-1阪神」(8日、倉敷マスカットスタジアム)

 阪神が楽天に敗れ、2年連続でオープン戦開幕5連敗を喫した。試合後には20分近くにわたるミーティングが行われ、矢野燿大監督(50)は「前向きにやっていくしかない」と選手に声を掛けた。甲子園でのオープン戦開幕となる9日・日本ハム戦では主力が出場予定。開幕へ向けて立て直しを図る。

 もどかしさが残った。楽天の先発は岸。若手中心の打線を組み、挑む姿勢を期待したが…。球界屈指の右腕だけではなく、他の投手陣にも抑え込まれて4安打1点止まり。「寂しいよね。やっぱり」。常に前向きな矢野監督も、さすがに表情がさえなかった。

 岸に対して、打者はファーストストライクを振れず、後手に回った。相手が高い投球術を持つとはいえ、気迫や積極的に仕掛ける場面を見たかった。

 「競争って言っている中で、初めは野手の中でいい競争ができている形になっていたけど、現状はそういう形になっていない」。キャンプ中から伝わってきていた意欲や意志が感じられず、指揮官の声のトーンは沈んだ。

 2年連続のオープン戦開幕5連敗。スタンドを埋めた阪神ファンからは、ため息が漏れた。初めてオープン戦を観戦した藤原オーナーの期待にも応えられなかった。

 3月29日の開幕・ヤクルト戦(京セラドーム)まで、まだ12試合も残されているが、決して楽観視はしていない。12球団で唯一、オープン戦0勝。調整段階とはいえ、チーム打率、チーム防御率ともに12球団ワーストだ。

 試合後にはコーチ会議などを含み、オープン戦の試合後としては長めとも言える約20分間のミーティング。矢野監督も直接、選手に語り掛けた。

 「前を向いてやっていくしかない」

 甲子園のオープン戦初戦となる9日・日本ハム戦から立て直しを図る。監督として本拠地での初さい配。新外国人・マルテ、福留、鳥谷らを先発出場させる見込みだ。

 打線はオープン戦5試合で8得点。浜中打撃コーチは「状態が悪い。選手は反省していると思うけど、僕らも声掛けをしながらやっていきたい」。調子が下降気味の若手の復調も模索していく。

 「『面白い』っていう試合をやるっていうのが、プロとしてやっていかなあかんこと。明日はそういう試合を見せるために、頑張っていかないとダメだと思う」と指揮官。心に残るもどかしさを振り払うように、言葉に力を込めた。

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