がん原口 チーム練習合流!!克服誓った 甲子園で矢野監督らにあいさつ

 阪神の原口文仁捕手(27)が7日、兵庫・西宮市の鳴尾浜球場でトレーニングを開始した。1月24日に大腸がんを公表し、同月末に手術。この日から正式にチームに合流した。がん発覚後、初めての公の場で口にしたのは、今季中の1軍復帰とお立ち台に立つ活躍。ファン公募で決めた新フレーズ「必死のグッチ」で、全国に夢と希望を届ける決意だ。

 久々に公の場に立ったからか、少し感極まったのだろうか。原口の口をつく言葉はわずかに震えていた。1月24日の大腸がん公表から42日後の早期合流。会見前には術後初めてユニホームに袖を通し、野球選手にとっての“新年”に浸った。その表情には変わらぬスマイルがあった。

 「ユニホームを着るということは、プロ野球選手にとっての正月。少し遅れてしまいましたが迎えられてよかったと思っています」

 この日、早朝に甲子園球場に出向き、クラブハウス内で矢野監督や、コーチ陣らにあいさつと現状を報告。その後、午前10時5分に鳴尾浜球場に場所を移し、トレーニングを開始した。合間には久々にチームメートらと再会。同期の秋山や自主トレを共にする俊介ら、多くの選手が喜びを分かち合った。

 昨年末、人間ドックで大腸がんの診断を受けた。以降は手術で病巣を取り除き、リハビリを続けてきた。この期間でファンの存在を再確認したという。「手紙やSNS上のメッセージ、コメント。気持ちのこもった千羽鶴。僕自身、すごく勇気をいただきました」。覚悟を持って再スタートの場所に立ち、プロ野球選手としての使命を感じている。

 「必ず今シーズン中に1軍の舞台、甲子園に戻って活躍したい。あと、お立ち台に上がってやりたいことがあるので。それを目標にしっかりときょうから準備して、頑張っていきたいと思います」

 昨オフ、お立ち台で叫ぶ必死のパッチに代わる決めゼリフを公募。「必死のグッチ」に決めた。左手首に巻いたのはチャリティーグッズとして、がん患者支援のために発売した「グッチブレス」。難病を克服し、晴れの舞台で感謝を言葉にしたい。歩む軌跡には責任がある。

 この日はウエートトレや、施設内でのトレーニングなど、約4時間のメニューを消化。今後は病院での治療と並行し、早期1軍復帰に向けて汗を流す。「必ず1軍で活躍して、たくさんの人に夢や希望を与えられるように、頑張っていきます!!」。幾多の思い、願いを背負いながら、“前例”を作る闘いが始まった。

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