マルテ7連発!右へ5発 広角20発に浜中C「日本の野球に対応できる」

 「阪神春季キャンプ」(15日、宜野座)

 阪神のジェフリー・マルテ内野手(27)=前エンゼルス=が15日、フリー打撃で右方向へ8本の柵越えを放つなど、広角に打ち分けて今キャンプ最多の20発をマークした。うち7連発を記録した際には、強引さだけでなく柔軟に対応する新たなスタイルも披露。また、19日に宜野座で行われる韓国・KIAとの練習試合で対外試合デビューすることも決まった。

 快音を響かせるとスタンドから拍手とどよめきが沸き起こった。フリー打撃で弾道が低く、鋭く伸びる打球を連発したマルテ。今キャンプ最多の20発と、明らかに状態は上向いてきた。

 9スイング目にアーチを描くと、助っ人のバットにスイッチが入った。徐々に増していく打球の速度と飛距離。全58スイングで右翼へ8、中堅へ2、左翼へ10と打ち分け「感じがいい」と納得の表情を浮かべる。

 飛距離以上に目を奪われたのは、右投手を相手にしてから。強引に引っ張るだけでなく、力みのない打撃フォームで力強い打球を逆方向へ飛ばし始めた。圧巻だったのは33スイング目から。右翼席へ5球、左翼席へ1球を運ぶと、最後はバックスクリーン直撃の推定130メートル弾で7連発とした。

 キャンプ序盤は中堅から左方向への打球が多く、柵越えも数本のみ。「(意識的に右方向へ打つことは)考えていない。しっかりとボールにコンタクトすることができたら、自分の思っているように飛んでくれる」と言う。

 広角に打てることは日本で活躍するための重要な要素だ。昨年のロサリオは規格外のパワーを示しながらも、キャンプ中の実戦からシーズンも含めて右方向へは2本塁打。特に外角へ逃げる変化球に対応できなかった。

 浜中打撃コーチは「プルヒッターかと思ったけど、センターから右方向にしっかり打てている。あれができていたら日本の野球にも対応できるのではないか。実戦の中で感覚をつかんでほしい」と期待を寄せた。

 19日に行われる韓国・KIAとの練習試合で対外試合デビューを果たす予定。「19日が自分の本番ではない。まずは自分のしたいことをしっかりできるようにやっていきたい」と着実にステップを踏む。

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