球児が全快58球 体調不良の第2クール「虎の穴に入って」虎子を得た

 「阪神春季キャンプ」(9日、宜野座)

 体調不良のため5日から全体練習を欠席していた阪神の藤川球児投手(38)が9日、全体練習に復帰した。「虎の穴に入っていました」と、独特の表現を用いて全快を強調。2日以来7日ぶり2度目のブルペンに入り、順調な調整に確かな手応えを明かした。

 「虎の穴で修行していました。虎穴に入らずんば虎子を得ずですよ」。全体メニューを軽快に消化した右腕が笑顔で話した。第2クールの3日間はチームから離れ、宿舎に隣接される室内練習場でトレーニング。「コンディションを見直すいい機会になりましたね」と前向きに捉えた。

 言葉通りの練習内容だった。「元々、空ける予定だった」と、久々のブルペンは捕手を座らせて58球。フォーク、カーブも交えた。一安心…どころか、驚いたのは矢野監督だ。「ちょっと違う。プロやなっていうか。オレが受けていた時のような」。かつてバッテリーを組んだ男が確信する。火の球と呼ばれた直球は健在。守護神復帰も現実味を帯びる。

 「今の球を見る限りは、本当に抑え…っていうのをね。球児が抑えをやるっていう魅力も、阪神ファンの人にはあると思う。オレ自身も見たいなと思う」

 39歳シーズンの再挑戦。今後は実戦登板までの間に、3度のブルペン入りを予定している。「危険なことをしなければ成長はないですからね」。故事成語で込めた思いが背中を支える。「ファンの人が心配してくれてね。それがうれしかった。大したことないです!!」。抑えの座は譲らない。声援も力に変え、再スタートを切った。

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