高山、フリーで6連発 矢野流全開キャンプイン 初日は打撃練習5時間

 「阪神秋季キャンプ」(1日、安芸)

 阪神の秋季キャンプが1日、高知県安芸市でスタートし、16年新人王の高山俊外野手(25)が復活を目指してフォーム修正に取り組んだ。手を動かしながらタイミングを取り、構えた際の左足のつま先の向きを変えた結果、フリー打撃では6連発をマーク。チーム全体としてもメイン球場で常時、打撃練習を行うなど、得点力不足解消に向けた矢野新体制の色がにじんだキャンプ初日となった。

 打球の質が変わった。手応えを感じるような高山の表情が、確かな変化を如実に物語っていた。フリー打撃の中で右翼方向へ振り切ることを意識した際には6連発、そしてロングティーでも次々とスタンドを越えた白球。その力強さは、参加選手の中で最も際立っていた。

 明らかな変化を感じたポイントは2つ。1つ目は「フェニックスからやっていた」と、構えた際にバットを上下させてタイミングを取った。手首も柔らかく使えることで持ち前のバットコントロールが生き、直球に差し込まれるシーンが減った。

 2つ目は左足の使い方。フリー打撃中に矢野新監督と浜中打撃コーチから、構えた際の左足のつま先が投手側ではなく、真っすぐか捕手側に開くようアドバイスされた。

 「左足が内側に入っていたので、体が回りすぎる感じがあった。開くというか、真っすぐ構えるように」と明かした高山。下半身がしっかりと使えるようになったことで打球の力強さは増した。シーズン中のように左肩が前に突っ込み、バランスを崩すシーンはゼロ。右肩の開きを抑えてボールにコンタクトできている姿は、新人王を獲得した1年目をほうふつとさせる。

 「(足の使い方は)やったばかりで新鮮だったので、いい感覚があった。これを少しずつ続けてみて。形をしっかり作れるように」と力を込めた背番号9。浜中打撃コーチも「今日はいい形で打てていた。これを続けられるように」と納得の表情を浮かべる。

 課題のチーム打率、得点力を改善させるために-。ベースランニング終了後の午前11時から、メイン球場ではひたすら打撃練習が行われた。清水ヘッドが「打撃投手が足りないから」と振り返ったように、コーチ、スタッフ総動員で約5時間、ボールを投げ続けた。

 「おべんちゃらでもなく、今年みんな、めっちゃ成長した部分がある。俊(高山)もすごい可能性を持っている」と目を細めた矢野新監督。新人王の復活-。それが最下位からの巻き返しへ、大きなキーワードになる。

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