矢野新監督、理想は03年の星野野球 熱狂再び!打ち勝ち「来年優勝狙う」

 阪神・矢野燿大新監督(49)が18日、大阪市内のホテルで就任記者会見に出席した。3年契約で、背番号は今季と同じ「88」。現役時代には2度のリーグ優勝を経験した中、理想として挙げたのは、故・星野仙一氏の下で18年ぶりのリーグ優勝を果たした03年のチームだ。強力打線が得点を重ね、ドラマを生み続けたあの熱狂を、再び甲子園にもたらしたい。来季の優勝を目指す思いも力強く明かし、ファンに愛されるチームを目標に新たな歴史を作り上げていく。

 心揺れたのは過去のことだ。決めた以上は前を向く。目指すチーム像も見えている。振り返った2度のリーグ優勝。いずれも最高の記憶であっても、矢野監督が理想としたのは15年前のタテジマだ。「2003年がおれの中のどちらかというと理想だけど」。あの熱狂を生み出したい。

 「みんながヒーローになって逆転もあって。こいつら何をするんやろ、どんな試合すんねんとか。2003年はそういうのが多かったと思うし。その優勝を知ってる人は、それを追い求めてるファンの人もいると思うし」

 甲子園を中心に関西の街から熱が冷めなかった。ぶっちぎってつかんだ18年ぶりの優勝。「理想はやっぱり点を取りたい。それがファンが喜ぶ。甲子園で点を取ってる時に、流れが一気にできた時のあの雰囲気って…」。ファンと一体となった1年。中心に故・星野仙一氏の姿があった。

 「生きておられたら、色んな話を相談というかできたと思うのですが、僕も覚悟を決めましたので監督には『覚悟を決めました。精いっぱいやってきます』と、そういう報告をできればと思います」

 就任受諾を迷った日々も闘将を思った。「(就任を)『やめろ』とはまず言わんでしょう」。迷ったら前へ。星野氏の声が聞こえた気がした。逃げることなく固めた決意。恩師を追った形の第34代監督就任。あの人のようなチームを作り、ファンを喜ばせたい。

 「(チーム作りのキーワードは)今までやってきた『超積極的』『あきらめない』『誰かを喜ばせる』、これは僕がやっていく中で常に大事にしていきたいものと思ってます」

 2軍監督時代に唱えた言葉。舞台が変わってもファンを思う信念は変わらない。「2軍でも言ってたんですがファンを喜ばせる、そういうチームを作りたいです」。ファンと共に戦う。混迷の猛虎を救い、勝ちながら育てるミッションに向かう。長期的視野と共に来季から勝負をかける。

 「もちろん、そんなんは勝負…勝負にいくよ。3年後に優勝とかはみじんも思ってない。来年優勝をもちろん狙うし」と矢野監督。壇上では身ぶり手ぶりを交え、言葉に熱も宿した。今も生きる星野イズム。金本前監督の思いも胸に、03年の最高の日々を甲子園にもたらす。

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