降り始めた雨を切り裂くような低い弾道の返球だった。阪神に新加入したエフレン・ナバーロ内野手（３２）＝前カブス傘下３Ａ＝が２３日、鳴尾浜の残留練習で強肩を披露。来る実戦へ向け、着実に準備を進めている。

　キャッチボール後、まずは一塁へ。ノックをひとしきり受けると、外野用グラブに持ち替え、今度は中堅へと向かった。１球、１球を丁寧に捕球。すかさずホームへの返球を行うなど、試合さながらの練習を行った。

　練習に付き添った新井２軍育成コーチも「肩も強いし、ボールの回転もいいしね。試合になってどうかだけど」と、まだ未知数の新戦力に目を細めた。

　その後雨脚も強まり、室内での打撃練習へ。約２０分間、同コーチの投じる球を打つほか、マシン打撃もこなして汗を流した。

　矢野２軍監督は適性を見ながら外野全ポジションでの起用を明言している。２２日には初めてのシートノックで、中堅と一塁に就いていたナバーロ。その強肩が見られる日も、そう遠くはない。