藤浪、大荒れ5回6失点6四球 完全復活遠く初勝利ならず

3回、ピンチを迎え、帽子をとってひと息入れる阪神・藤浪晋太郎(左)=甲子園(撮影・田中太一)
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 「阪神-巨人」(20日、甲子園球場)

 先発した阪神・藤浪晋太郎投手が、5回9安打6失点でマウンドを降りた。

 全ての回で先頭打者に出塁を許すという苦しい投球。6四球を与え、走者がたまったところで安打を浴びるという負の連鎖を断ち切れなかった。10奪三振も6四球を与える大荒れの内容で、今季4度目の先発でも初勝利をつかめなかった。

 前回13日のヤクルト戦で7回1失点、与四球2の好投。勝ち星こそつかなかったが、復調へのきっかけをつかんだかと思われた。

 だが、この日はまたも自分を制御できなかった。二回は先頭に与えた四球をきっかけに、小林に適時打を浴びて先制点を献上。四回は投手菅野の打席で暴投、四球を与えてピンチを拡大。適時打2本で、一気に3点を加えられた。

 四回を投げ終えて球数は98球。我慢の金本監督は藤浪を続投させたが、右腕は期待に応えられなかった。五回は四球も絡んで1死二、三塁のピンチを招くと坂本に2点適時打を打たれた。球数は120球となり、六回から交代となった。

 前日19日には「やるべきことをやる。試合を作ることを心掛けたい」と意気込んでいたが、四球から崩れる自滅のパターンに陥った。直球は最速158キロを計測。五回で10三振を奪うなど、ボールの威力はあった。ただ、三回には先頭吉川尚に投前へのセーフティバントを成功させられるなど、フィールディングのまずさも狙われた。

 試合後は悔しさをにじませながら「初回の先頭から四球を出してしまった。初回、二回と先頭に四球を与えたことが、リズムを悪くした要因です」と言葉少な。香田投手コーチは「良くない晋太郎が出てしまった。今後?考えます」と厳しい表情でロッカールームに戻った。

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