阪神・金本監督、星野氏の訃報に戸惑い隠せず「いまだに受け入れられない」

会見を終え、引き揚げる阪神・金本知憲監督=西宮市内・阪神球団事務所(撮影・田中太一)
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 阪神・金本知憲監督が6日、西宮市内の球団事務所内で報道陣に対応。4日に膵臓癌で亡くなった楽天・星野仙一球団副会長に関して、沈痛な面持ちで口を開いた。

 「私も昨日の夜遅くにちょっと噂を聞きまして。朝、正式に聞くまでは、ウソであってほしいなと思いながら、夜中、何回も目が覚めたりしたんですけど。いまだに受け入れられないという感じはありますね」

 突然の訃報の衝撃で戸惑いを隠さなかった。金本監督にとっては、恩人と言える存在。02年にFA権を取得した際、熱心に口説かれて広島から阪神移籍を決断した。「根気よく、執念を持って僕のことを説得して、嫌がる僕を強引にという方が近いですけど、本当にそのおかげで僕も2回優勝させてもらって」。03年に星野監督の下で18年ぶりのリーグ優勝を経験し、日本一にもあと一歩に迫った。

 「星野さんが監督をやってなかったら、2003年も2005年もまず優勝はなかったと思いますし。そういう意味で僕も2回も優勝させてもらって、本当にいい思いをさせてもらったのは星野さんのおかげだと思ってますし、僕の中では関西の父親代わりみたいな方でしたね」

 昨年12月1日に大阪市内で催された星野氏の殿堂入りを祝う会で会ったのが最後。その時、03年の優勝メンバーで共に壇上にあがった。その会で星野氏は「もう2年ぐらい(優勝は)待ってください」と呼びかけていた。その言葉に、優しさを感じていた。

 「周りのファンのため…僕のためにね、あまり急がせるなと、もっともっとと急がせるよりは、あと2年という期間を口で言ってくれて、どっしりやれよというメッセージだなと僕はそう思ってます。僕ら現場は、1年1年が戦いで勝負なわけですけど、そこを大きな心で、僕をかばうつもりで、2年というのを出してくれたんじゃないかなと思います」

 監督就任3年目の幕開けと共に飛び込んできた悲報。今はまだ受け入れられないが「お別れというか、感謝しかないですけど、これから見守っていってほしいなと思います」と、星野氏の思いを受け継ぎ、戦っていく。

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