中谷30発大改造計画 金本監督「ちゃんと一回、止まって打ちなさい」

 阪神・金本知憲監督(49)が22日、今季チーム最多となる20本塁打を放った中谷将大外野手(24)の“30発大改造計画”を明かした。技術面でテークバック、ステップの間を作ることで好不調の波を小さくする方針。阪神の日本選手の右打者で30本塁打以上を放てば、1992年のラッキーゾーン撤廃後は初となる。課題を克服し、真のホームランアーチストを目指す。

 30発を打てる可能性を秘めているからこそ、口酸っぱく言ってきた。「彼は技術面」と金本監督が明かしたように、中谷をワンランク上の打者にしていくために、やらなければならないことがある。テーマは“間”。指揮官はこう技術的な欠陥を説明する。

 「テークバック、ステップの間を取る。自分が突っ込んでいくところにボールが来たらホームランにできる。ちゃんと一回、止まって打ちなさいと。本人も納得し始めて『流れながら打つから速球に詰まるし、ワンバウンドの変化球も振ってしまう』と」

 3割を打てる打者は、テークバックを取って左足を踏み込んだ際、一瞬だけ体の動きが止まる。現役時代の金本監督、天才打者と称された元広島・前田智、さらにはメジャーで今も活躍するイチローなど。必ずと言っていいほど、トップを作った際にワンテンポの間があってスイング動作へ移ってくる。

 今季の中谷を見ていると、左足を踏み込んだ際にはすでにスイング動作へ体が動き始めていた。チェンジアップなどの抜き球や落ちる変化球に弱く、直球をミスショットする場面も多かった。間が取れないことで好不調の波も激しく、安定感を欠いたのも事実だ。

 ただそれでもチームトップとなる20本塁打を放つことができたのは、天性の素質を持っているからこそ。金本監督も「伸びしろはあるよ。彼次第ですよ」と高く評価し、成長を促す方針だ。

 シーズン中に説教したことも明かし「さらに本気で取り組んでくれると思う」と期待を込めた指揮官。中谷自身も「シーズン中から言われていたので、意識して継続してやっていきます」と意気込む。阪神の日本選手の右打者で30本塁打以上は85年の岡田、真弓以来、出ていない。ラッキーゾーン撤廃後、誰も届いていない頂を若き大砲は歩んでいく。

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