糸井、Gにトドメ弾丸16号 ウエポン“ど根性弾”見てパワーアップ

 「巨人4-5阪神」(1日、東京ドーム)

 一瞬の静寂の後、再び東京ドームが六甲おろしに揺れた。後輩の“ど根性弾”に心を揺さぶられ、阪神・糸井がフルパワーを解き放った。右翼席中段へ突き刺さった弾丸ライナーは、9月27日・DeNA戦(甲子園)以来の16号ソロ。今季最後の伝統の一戦で、縦じまの超人が存在感を示した。

 「ウエポン(上本)の熱い気持ちに力をもらいました」

 3-2の五回1死。上本が左翼スタンド上段へ特大のホームランを放った。前夜に畠から頭部死球を受け、試合中に病院へ直行。苦い記憶として刻まれたが、一夜明けてその右腕からの一撃だ。背番号00の背中を目に焼き付けて、次打者・糸井は初球を一振り。2者連続本塁打で、敵地の空気を一変させた。

 三回2死一、三塁では、先発・田口の内角低めの直球をコンパクトにスイング。打球は左前にポトリと落ち、俊介が先制のホームを踏んだ。「思い切って打ちにいった結果、いいところに飛んでくれました」。この日は2安打2打点。好感触を得て、試合後は足早にドームを後にした。

 7、8、9月と全て月間打率3割を超え、いよいよ勝負の10月に突入。戦いは、まだ続く。福留、鳥谷と組む“ベテラン三銃士”が下克上のキーマンだ。

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