糸井、CS前進弾 でっかいドロー!28日引き分け以上で確定

 「DeNA4-4阪神」(27日、横浜スタジアム)

 阪神は0-4の六回、糸井嘉男外野手(36)が、チームにとって26イニングぶりの得点となる15号2ランを中越えに放った。3-4の九回は右前へ同点タイムリーと、計3打点の大活躍。総力戦の末に4-4で引き分けたが、これでCS進出に王手。28日に勝つか引き分けで今季Aクラスが確定する。

 試合後、糸井は順位の行方を真っ先に気にした。「CSは?2位はどう?」。リーグ優勝を逃しても、勝つために戦っている。延長十二回の執念ドローで、CS進出までマジック1。ベテランのフルスイングで一歩、前進した。反撃弾に同点打。値千金の3打点だ。

 「勝ちたかったですけど。どうなんやろか。あの展開からね…」

 4点ビハインドの六回、反撃の鐘が鳴った。チームはDeNAに対して、2戦連続の完封負けを喫していた。23日・ヤクルト戦の八回から無得点が続く状況。1死一塁で打席に立った。2ストライクから3球目。高めのつり球を放り込んだ。「ゴンッ」。鈍い音を立てバックスクリーンに直撃した。15号2ラン。チームに26イニングぶりの得点をもたらした。

 8試合ぶりの一発。一振りで流れを変えた。金本監督が敵地での3連戦を前に、2位死守のキーマンに指名したのは3人。糸井、鳥谷、福留のベテランだ。「彼らが(雰囲気を)作ってくれることを願うしかないよね」。指揮官の言葉に呼応したのは、糸井だった。

 さらに1点差で迎えた九回だ。1死一、二塁で相手は守護神・山崎康。1ボールから2球目、外寄りのツーシームを狙った。見送ればボール球。それでも食らいついた打球は瞬く間に一、二塁間を抜けた。崖っぷちで見せた起死回生の一打。土壇場で振り出しに戻した。

 キャンプ中から先輩の福留、同学年の鳥谷と、頻繁に打撃理論を交わす。時に打撃マシンと向き合いながら、タイミングの取り方などを議論。現在はへッドがくりぬいてあるバットなど、形状が違う5種類以上のバットを使い分ける。ティー打撃後はロングティーでフォーム確認。指揮官が期待するベテラン3人で、互いを刺激しながら高め合ってきた。

 勝てなかったが、負けなかった。チームとして苦手にする浜口を攻略。ベテランが見せた執念は次につながる。「明日はぜひとも皆でね、勝ちを取りにいきます!!」。糸井のフルスイングとともに、猛虎打線が息を吹き返す。2位死守、そしてCS突破からの逆転日本一へ。まずは勝ってAクラスを確定させる。

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