岩貞 来季13勝&200イニング登板でダル弟子入り実現へ

 阪神・岩貞祐太投手(25)が来オフにもレンジャーズ・ダルビッシュ有投手(30)と合同自主トレを行う可能性が14日、浮上した。今秋も金本監督からメジャー右腕への弟子入りを勧められていたが「1年やっただけ」と固辞。来季は中5日でのフル回転を決意した。目標の「13勝、200イニング」を実現できれば、“合体”が実現するかもしれない。

 豪華メンバーが汗を流す光景を少し離れた場所から眺めた。まだまだ恐れ多い。岩貞はしっかり自分の足元を見つめていた。「ダルビッシュの所に行ってみたらどうだ」。メジャー右腕と親交のある指揮官からは合同自主トレ参加を勧められたが、丁寧に辞退した。旺盛な探求心をグッとこらえて、その舞台裏を明かした。

 「金本監督からそういう話があったんですが、自分なりにしっかりやってそういう人との出会いを大切にしたい。まだ1年やっただけなので。昨年のことを継続して、能見さんからの金言を吸収したいと思っています」

 左腕は自分の意思を貫いた。だが、今月上旬、都内ジムでダルビッシュ、FA加入した糸井と遭遇。一緒に汗を流す場面こそなかったというが、ダル流エキスは、たっぷり吸収していた。

 「ダルビッシュさん、糸井さんにあいさつしました。大きかったですね。差を感じました。一緒のトレーナーさんが見てくれているので、(同じメニューを)やらせてもらいました。きつかったですね。ボックスでジャンプしたり、瞬発系が多かった。取り入れることは多々ありました」

 超一流アスリートのオーラに触れ、向上心があふれた。今季はプロ初の2桁勝利となる10勝9敗、防御率2・90。来季プロ4年目は13勝、200イニング到達が目標。中5日でフル回転する決意だ。

 「(中5日でも)全然、大丈夫です。たくさん投げたいと思っているので。体力的に(きついと)感じたことはないので。逆に体はキレていました」

 頼もしい言葉はデータの裏付けがある。今季中5日登板の成績は4試合3勝0敗。26イニングで1失点、自責は圧巻の0点だ。登板間の調整、試合の疲労も影響はなかったという。「必要としていただいていることだと思うので、全力で調整して勝ちたい」と力強く言いきった。

 1年だけで終わりたくない。来季への覚悟が左腕を突き動かす。来秋のダル道場入門も「まだ分からない」と言うが可能性は十分にある。胸を張れる成績を残すことができればダル軍団入りが実現するかもしれない。

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