超過酷「1日1000スイングキャンプ」幕開け

 「阪神秋季キャンプ」(29日、安芸)

 ナインは歯を食いしばり、バットを振り続けた。阪神の「1日1000スイングキャンプ」がスタート。朝イチから夕暮れまで安芸の空に「うりゃ~!」といううめき声とともに快音が鳴り響いた。

 「2種類のバットを用意させている。スイング数が目的じゃないけどね。軽いバットでスピードをつける練習と、重いバットで体全体を使って、力強いスイングを(身に)付ける。両方の目的がある」

 秋季キャンプ初日。過酷なメニューについて金本監督が狙いを明かした。決して数が目的ではない。「中身のある練習をすることが大事」と言い切った。

 練習開始から異例だった。野手はウエート組とスイング組に分かれ、室内練習場に散らばる。午前9時15分から10時半まで。後者は10球連続ティーを含む計400スイングを敢行した。同組の今成は午後のフリー打撃後、室内にこもりさらに約300スイング。ノルマに届かせ「ダラダラやるより集中して一気にやる方がいい。(過去のキャンプより)量は多いと思います」と心地よい汗を流した。

 ウエート組の高山は午後から一気に追い上げた。通常のフリー打撃に加えて、特打、ロングティーと計180分間で、919スイングを達成。「きつかったです…」と本音をこぼしながらも、表情は充実感で満ちていた。

 「年の近い選手がみんな同じようにたくさん練習している。その中で目立たないといけない」。不足分は宿舎での素振りで補う考えで、バットを抱えて、迎車に乗り込んだ。

 ナインの姿勢に発案者の片岡打撃コーチも満足げだ。「最低(の数)ですよ。一つ、そういう目安があっていい。やみくもにやらないといけないときもある。数はこちらもチェックしている」とニヤリと笑った。1年前、指揮官が掲げた「明るく、厳しく-」のムードに包まれ、鍛えるキャンプが幕を開けた。

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