高山128安打!赤星に並んだ虎新人歴代2位 捕球ミスに笑顔なし

 「阪神3-6DeNA」(17日、甲子園球場)

 阪神は、CS進出が完全消滅した中、ドラフト1位・高山俊外野手(明大)の一打が光った。2点を追う七回、一時は1点差に追い上げる右前適時打。この1本でルーキーイヤーに積み重ねてきた安打数は128に達した。01年に赤星憲広が記録した阪神新人歴代2位に並んだ。

 代わったばかりの左腕砂田の初球、126キロスライダーを思い切り振り抜いた。打球は勢いよく一、二塁間を破り、二走・原口が生還。背番号9が奏でた快音に大入り4万5570人の大観衆が沸いた。

 敗戦後の高山の表情は険しかった。五回2死満塁で筒香に浴びた逆転の3点二塁打。中堅左への打球に追いつきながら捕球できず、フェンス直撃打にした。「風に流されて難しい打球だった?」と聞かれて「はい、そうですね」、「捕っていれば展開は違っていた?」との問い掛けにも「はい、そうですね」と答えただけだった。

 七回に放った意地の適時打も及ばず、プロ1年目はBクラスが確定。今後は新人王の獲得や数々の新人記録更新に挑戦することになる。片岡打撃コーチも「彼の力でここまでの数字を残してきた。狙えるやつは全部狙っていかないと。1年目は1回しかない」と後押しする。

 坪井智哉が98年にマークした阪神新人歴代1位の135安打まで、あと7本。残り7試合での球団新記録達成は十分可能だ。片岡コーチが「3番でいいところで打っているから」と説明するように、22試合連続で定着している打順は変えない方向。虎党の希望の光、高山に消化試合はない。

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