ゴメス 七回、意地のタイムリー 残留アピール!

3回阪神2死、中前打を放つ阪神 マウロ・ゴメス=甲子園(撮影・飯室逸平)
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 「阪神4-6広島」(14日、甲子園球場)

 確かな印象を植え付けた。阪神が敗戦の中で唯一、鯉に浴びせたタイムリー。助っ人が一塁上で心地よさそうに虎党の大歓声を浴びている。ゴメスが猛虎への愛着を込めた一打を披露した。

 「次の球でストライクが来たら打とうと決めていた」

 狙い澄ましていた。助っ人の一撃が放たれたのは七回だった。2点ビハインドから味方打線が同点に追いつき、なおも続いた2死一、二塁の好機で出番がやって来る。敵の2番手・九里がフルカウントから外角低めに投じてきたスライダーを一閃(いっせん)。「ストライクゾーンに来たボールをヒットゾーンに打ち返すことだけをイメージしていたよ」。鮮やかなライナー性の打球は中堅前で弾む、一時勝ち越しとなる適時打となった。

 打席に立つ上で自らに言い聞かせていることを実践した。「いつもいい球が来たら打とうと心がけている。それができてよかったです」。初回には1死満塁から三塁線への鋭いゴロ。その間に三走・荒木がホームへ生還。2日・DeNA戦以来となる打点をラストスパートへの弾みにしたい。

 確かに今季はインパクトの残る一打が少なかった。打撃不振も重なり、スタメン落ちも味わった。6月18日のソフトバンク戦では来日3年目で初となる代打も送られた。満足できる結果を残せていない助っ人の去就について、13日の全体練習後に金本監督が「分からない」と話すなど、現時点で来季への残塁は微妙な状況となっている。

 ただ、持ち味の勝負強さは完全に失われてはいない。この日の2打点を加えて今季は75打点に。放ったアーチは21本を数え、共に昨季を上回る数字を残しているのも事実だ。来日し、最初のシーズンを迎えた14年には打点王のタイトルを獲得しチームを支えた助っ人。あくまで残留への意志が強く、当然、タテジマへの愛着も薄れていない。

 このまま静かにしているつもりは毛頭ない。残されたチャンスはあと10試合。与えられた打席の中で生き残りを懸けた打棒を振るっていく。

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