北條、値千金V打 鳥谷超えへまた一歩 守備も安定!遊撃で14戦失策ゼロ

 「巨人1-4阪神」(21日、東京ドーム)

 値千金の一打でチームを救った。1-1で迎えた延長十回に阪神・北條史也内野手(22)が右中間に勝ち越しの2点適時二塁打。連敗を4で止め、4位に再浮上した。リオ五輪は22日に閉幕するが、金本阪神の戦いはまだまだ終わらない。伸び盛りの若虎たちが、残りシーズンでも熱き戦いを見せる。

 敵地に響く大歓声が心地いい。三塁ベース上でのガッツポーズは、自然に出たものだった。殊勲打を放った北條はヒーローインタビューで、燃え上がる闘志を言葉にしてファンに伝えた。今季一番の成長株が、新生タイガースをけん引する。

 「2アウトだったので、(自分で決めるという)強い気持ちで打席に入りました」

 1-1の延長十回2死一、二塁。3番手・山口の外角に逃げるシュートをバットの先に乗せ、右中間へ運んだ。二走・中谷が勝ち越しのホームを踏み、中継プレーが乱れる間に一走・上本も生還。自身も三塁まで進み、試合を決定づける「2」がスコアに刻まれた。

 六回1死は先発・高木の高めに浮いた直球を捉え、左中間フェンス直撃の二塁打。12日・中日戦からリードオフマンとして先発出場を続けていたが、この日は「2番・遊撃」。それでも、思い切りのいい打撃は変わらない。金本監督も「ああいう場面で打ってこそ打者としての価値だから。よくあそこでやってくれました」と賛辞を惜しまなかった。

 また、遊撃の守備でも安定感のあるフィールディングでチームをもり立てた。ショートストップとして出場した14試合で、まだ失策はゼロ。この日も、2度の守備機会を無難にこなした。「鳥谷超え」へ向け一歩ずつ、一歩ずつ歩みを進めている。

 昨年は2軍戦112試合に出場して、18失策。打率・243と、納得のいく数字を残すことはできなかった。そんな日々の中でも懸命に前を向いた。「あいつはミスを引きずらないからね。守備でダメだったら、打撃で取り返すだけの反発力を持ってるんだよ」。掛布2軍監督も認める心の強さが、背番号2にはあった。

 1軍での出場機会を求め、昨季は遊撃の他に二塁や三塁、一塁の守備にも挑戦。「僕も3年目ですし、周りへの声かけもしていかないと」。気づけばチームの先頭に北條の姿があった。1軍へのどん欲な思いが、人間的な成長にもつながった。

 「勝つことだけを考えて、自分がやるべきことをしっかり頭に入れて頑張っています」

 4連敗と苦しむチームを救ったのは、北條のバットだ。戦いはまだ終わらない。1試合でも多く勝利へ導く。目標の「鳥谷超え」を果たし、新生タイガースの「顔」になる。

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