ゴメス 燃えた八回ウル虎祭り 満塁で2点適時打

8回、2点タイムリーを放ち、一塁へ駆けるゴメス。左端はベンチで手をたたいて喜ぶ金本監督 
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 「阪神6-1中日」(31日、甲子園球場)

 二塁ベース上で何度も手をたたき、降り注がれる大歓声に酔った。久々の手応えが、その胸を熱くする。竜を突き放し、勝利を確実にした2点適時二塁打。黄色く染まったスタンドを見渡して、阪神・ゴメスは少しばかりの充実感を漂わせた。

 1点リードの八回だ。2四球と安打で、無死満塁の好機が5番打者に巡った。2番手・祖父江がカウント2-2から投じた5球目。外寄りの132キロスライダーを鋭いスイングで捉えると、打球は加速度を増し、ワンバウンドで右中間フェンスに到達した。

 「打点を挙げようと思って打席に入った。コンパクトに打とうと思っていた」

 シンプルな言葉で、快打を振り返った。七回無死の第3打席ではバットを折りながら中前に落とし、3試合ぶりのマルチ安打。6試合連続安打と上り調子で中日3連戦を迎えたが、前日まで2試合連続無安打、この試合の第2打席まで11打席連続無安打と快音が遠ざかった。結果を残して勝利に貢献できた事実が、何よりその心を軽くする。

 「よくぞあそこで右中間を破ってくれました」。試合後の金本監督も、助っ人の価値ある働きに称賛の言葉を惜しまなかった。再びの上昇気配。夏のロードを前に、ゴメスがたくましさを取り戻した。

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