上本ダメ押し2点打!竜の息の根止めた

 「中日2-8阪神」(5日、ナゴド)

 乾いた打球音とともに、阪神・上本の放った打球は左中間のど真ん中を切り裂いた。ビックイニングは終わらない。7月15日・広島戦(甲子園)以来の6番に座った選手会長が、中日の息の根を止める会心の一打を見舞った。

 「いい流れに乗っていけました」

 鶴岡の四球から始まった三回。マートンが先制適時打を放ち、不調で苦しむゴメスも中前へ2点適時打。続くは上本だ。甘く入ってきた141キロを振り抜き、ダメ押しの2点適時二塁打とした。

 8月4日・広島戦で左上前腸骨棘(こつきょく)を亀裂骨折。混戦の中で戦うチームから一歩退き、腰を痛め別メニューを続けるドラフト5位・植田と急ピッチでリハビリを進めた。

 仲野2軍トレーナーが「まだ少し痛みが残っている」と評した状況下でも、内野ノックでは黙々とゴロ捕球の姿勢を確認し、打撃練習でも鋭い打球を連発した。上本は「もう痛みはないです。痛かったらできないです」と気丈に振る舞い、ただひたすらに1軍復帰を目指した。固い意志が、その体を突き動かしていた。

 口数は少ないクールな男だが、チームを思う気持ちは誰よりも強い。勝負の9月。背番号4がしっかりと状態を上げてきた。

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