鳥谷 掛布に並んだ、虎歴代最多820四球
「阪神3-2DeNA」(21日、京セラ)
渋い記録で単独トップに立った。阪神・鳥谷が通算820個目の四球を選び、球団歴代1位タイで並んでいた掛布雅之(現DC)を超えた。
節目の打席は持ち味のしぶとさと選球眼を見せた。初回無死。砂田に4球で追い込まれた後、外角直球をファウル。続く外角低めのスライダーを見極めて、フルカウントまで持ち込むと、7球目に四球を選んだ。
地道に貢献してきた結果が積み重なって、偉大な先輩の記録を上回った。「うれしいですね」。3連敗もストップ。クールな主将の口元が緩んだ。
打撃でも貴重な働きを見せた。2点を先制した後の二回2死二塁。体勢を崩されながらも外角スライダーを打ち返し、二遊間を破る中前適時打。「いいところに飛んでくれてよかった」。球団8位タイで並んでいた桧山進次郎を超える通算708打点目で、貴重な追加点を生み出した。
前カードは巨人に3連敗を喫して、0・5ゲーム差に迫られた。迎えた8日ぶりのホームゲーム。「相手も違うんで」と気負いもなければ、浮き足立つ様子もなかった。「まだ30試合以上、残っているんで。1試合1試合やっていくだけ」。どんな時でも変わらない主将がいる限り、チームは大崩れはしない。