鳥谷 ハム大谷撃ちで球宴MVP狙う

 「マツダオールスターゲーム2015」のファン投票最終結果が26日に発表され、阪神からは鳥谷敬内野手(34)が選出された。誕生日に4年連続6度目の選出(すべてファン投票)となった。全パの注目選手に日本ハム・大谷を挙げ、昨年の球宴で日本人最速の162キロを投じてきた剛腕との再戦を熱望。自身初のMVP奪取を目標に定めた。

 34歳の誕生日に届いた吉報に、普段はクールな鳥谷も穏やかな笑顔を見せた。「やっぱりファン投票で選ばれるのはうれしい」。和やかなムードに包まれた会見で、パ・リーグの注目選手を問われると、迷わず剛腕の名前を挙げた。

 「やっぱり大谷くん。(交流戦で)抑えられたし、いい投手だと思った。同じリーグではないし、あまり対戦する機会もないので、オールスターでも対戦できたらと思う」

 昨年の球宴。鮮明に残る記憶がある。第2戦に「1番・遊撃」で先発。初回の第1打席で大谷と対戦した。

 初球の見逃しは161キロ。2球目にファウルにした直球は、球宴最速の162キロ。続く159キロもファウルにし、4球目の160キロの外角球を左前に運んだ。中身が濃すぎる4球。試合後は「いい思い出になった」と興奮を隠さなかった。

 今季は6月6日に交流戦で対戦。2打数無安打1三振と抑えられた。ただ、球宴は公式戦とは違い、投手が直球主体で勝負を挑んでくる。「本塁打を打てたり、派手なプレーをするタイプではないので、いつも通りのプレーをしたい」。大谷の剛速球に狙いを定めて、ファンに歓喜を巻き起こす意気込みだ。

 球宴は過去5度出場し、獲得した賞は06年の「サンヨーオールスター新人賞」のみ。初のMVP奪取にも意欲を見せた。「普段通りのプレーした結果、そういうのをもらえたらいいな、とは思う」。大谷攻略をステップに、全セを勝利へ導いてヒーローの座も狙う。

 阪神からは唯一のファン投票での選出となった。それでも自身の成績には満足していない。今季は脇腹を痛めた影響もあったとはいえ、68試合で打率・259、3本塁打、17打点だ。

 「しっかりコンディションを整えたい。オールスターまでに恥じない成績を残せるようにしたい」

 首位に立った後、甲子園で初めての試合だった26日のDeNA戦は雨天中止。夢舞台への切符を自信に、一気に浮上を目指す。

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